上海市元トップの御曹司、マレーシアで逮捕

2007/07/29
更新: 2007/07/29

【大紀元日本7月29日】汚職容疑で昨年9月に失脚した上海市トップの陳良宇・元書記の息子、陳維力・容疑者がこのほど、マレーシアで逮捕された。

上海市社会保障基金を不正流用したなどの汚職容疑で、同市共産党委員会の元書記・陳良宇容疑者に対し、中共最高指導部は、党籍の剥奪、公職から退けるなどの処分を下し、司法機構に送検した。

中共メディア「大公報」は情報筋の話を引用し、「陳維力・容疑者はガールフレンドとデート中に逮捕された。昨年9月に陳良宇・容疑者の汚職案件が明るみに出た後、息子の陳維力は当時の上海市共産党委員会事務局の主任・孫路一の助けで、上海の浦東国際空港から出国に成功。息子が国外脱出前に、陳良宇・容疑者は大量の不正流用資金を国外の複数の銀行に振り込んだ。息子の陳維力・容疑者も父親の犯罪証拠を持ち出した可能性がある」と報じ、マレーシアは中国当局と犯罪者の身柄引渡協定を結んでいるため、今回中共最高指導部による陳良宇・容疑者への処分が決まる前に、陳維力・容疑者の身柄をすでに、中国国内に引き渡した。当局は彼への取調べでさらに多くの犯罪事実を確認できたと伝えている。

また、同紙の報道によると、これまでの取調べで強硬な姿勢を見せた陳良宇・容疑者だが、息子の逮捕と中国国内への身柄引き渡しを聞いた途端、強硬な姿勢が崩れたという。

情報筋によると、陳維力・容疑者が国内逃亡した後も、上海のガールフレンドと電話連絡を続けた。そのため、中国当局は電話盗聴などで、関連情報を入手し、マレーシア警察の協力で同容疑者を逮捕した。

陳良宇・容疑者の罪状は、同じく汚職で逮捕された北京市元トップの陳希同・容疑者よりさらに重く、国にもたらした経済損失で判断すれば、死刑に相当するという。

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