【大紀元日本7月13日】中国の農民出稼ぎ労働者、いわゆる農民工は、特に建設現場で、過度な重労働を強いられ、給料も非常に低く、大多数は基本的な福利厚生も享受していないと、中国英字紙「チャイナ・デーリー」が9日、中国国内の最新調査に基づき報じた。
中国社会科学院と清華大学はこのほど共同で、天津市、上海市、蘭州市、広州市、重慶市で流動する農民工の実態調査を行った。報告によると、「調査を受けた5千人の農民工のうち53%は合法的な労働契約を結んでいない。契約したと答えた人のうち、41%は契約書のコピーを渡されていない。また、そのうちの17%は契約の内容を完全に知らなかった。これらの流動農民工は毎日平均10時間、月27日間働き、約束通りの賃金を受給しているのは31%」と報じた。
中国の法律は、労働者の医療と年金の福利厚生を定めているが、調査によると、農民工の13%が年金保険、31%が医療保険に加入している。また、44%の農民工は、都市住民から差別を受けていると訴え、仕事以外に娯楽生活があると答えた農民工は3.7%しかいなかった。4千万人を超える農民工が建築現場に従事し、重労働を強いられている。
最近明るみになった山西省レンガ工場での奴隷労働事件では、8歳の児童や、農民工、知的障害者などが、暴力を受け、毎日長時間働かされ、ご飯も満足に食べられず、一銭の給料ももらっていなかったと報告されている。
また、中国紙「南華早報」は、「陝西省のある生活用品の工場では、児童らが毎日12時間の労働を強いられ、6ヶ月間、給料が支給されていない」と報じ、中国の奴隷労働の過酷な実態が明らかとなりつつある。
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