【大紀元日本6月29日】スイスの森林・雪および景観連邦研究所の調査では、スイスの気候温暖化は、1970年より始まっており、その上、北半球の平均温暖化速度の倍で進行しているという。
研究報告では、過去30年間、スイスの気温は平均10年で0・57℃の上昇を示した一方、北半球の平均上昇温度は0・25℃である。統計図表からも示されており、スイス国内の気温は80年代より顕著に上昇している。
この研究報告の作成者のレイビティツ氏は、この傾向はスイス国境内のアルプスの氷河が何故後退し、春の花が早咲きする理由をはっきりと物語っているとコメントした。
レイビティツ氏は、スイスにおける地球温暖化の進行速度が速い理由とは、地理的に海洋に遠いことから、海が熱を吸収し、大気の温度を調節してくれることはなく、また、スイスが比較的高緯度にあるからだという。レイビティツ氏は、北極に近ければ近いほど、エネルギーおよび熱輻射の吸収が高くなると分析している。スウェーデン北部、ロシアおよび中国の一部の地域は、スイスと同様な傾向があるという。
この研究報告は、スイス国内の海抜316メートルから2490メートルまでのあらゆる地区の中から、12箇所に関する資料を収集・分析して完成した。研究報告は科学誌「理論および応用気候学」に掲載された。