北京五輪グッズ製造問題:米国下院議長、問題企業の調査促す

2007/06/15
更新: 2007/06/15

【大紀元日本6月15日】国際労働組合連合(ITUC)が中国のオリンピック・グッズ製造工場が労働者権益を著しく侵害しているとの調査報告書を10日に公表したのを受け、米国下院のナンシー・ペロシ議長はこのほど、「関連する五輪主催者側は、この告発について、全面な調査を行い、問題の企業が直ちに労働者を搾取する行為などを止めるべきである」と述べた。米国VOAが報じた。

国際労働組合連合が報告書の中で、2008年北京五輪の特許経営権を得た4社の中国企業が、バッグや、帽子、文房具などのオリンピック・グッズを製造するために、法定賃金の半分で12歳の児童を働かせているなどの状況を明らかにし、これらの工場が厳重に労働者の権益を損害していると非難した。問題の企業は同報告書の内容を否認している。

米国下院のナンシー・ペロシ議長は報告書が公表された後、「この情報の内容は非常に深刻だ」と述べ、北京オリンピック組織委員会と国際オリンピック委員会(IOC)が本件を全面的に調査しなくてはならないと指摘し、「直ちに対策を講じ、このような労働者を搾取する行為を中止させるべきだ。そうしなければ、これらの告発は2008年の北京五輪にとって不名誉な記録になる」と発言した。

一貫して労働者権利を重視しているペロシ議長は、「オリンピック憲章が基本道徳の原則遵守を呼びかけしている。北京五輪の組織委員会や、本報告書でリストアップされた企業は、国際労働者権利の基準とオリンピック精神に反する行為をすべて止めるべきである」と強調した。