【大紀元日本5月18日】中国江蘇省揚州市皮市街区芝麻巷38号に住む薛祥彪さんは、地元政府との間に立ち退きの協議がまとまっていないにも拘わらず、これまでに何度も立ち退き業者側の恐喝、軟禁、暴力を受け、協議書に同意の署名を強いられた。4月28日、薛さんは地元政府職員および関連者らから再び暴力を受けた。
薛さんは50年以上住んでいる場所は、立ち退き範囲に属していないため、当局および立ち退き業者側の非合法的強制立ち退きを断固反対した。
しかし、当局は薛さんに立ち退き協議書に署名させるために、本年4月26日午後1時、地域役員や地元政府職員らが薛さんの自宅に現れ、一切の手続きが行われていない状況下、立ち退きを名目にて、薛さんの妻・李志玲さんを強制連行した。家族は何度も警察に通報したが、警察側から「政府が行っている公務である」とのことで、家族の依頼を断ったという。のち、家族が絶えず強く訴えたため、翌朝に李さんを解放したという。
薛さんは妻を当局から守るために、4月28日午後3時に話し合いに、地元政府職員らを訪ねたが、同日夜になっても解放されなかった。政府職員は「今日中に立ち退きの協議書に署名しなければ、解放しない」と揚言し、40数人が薛さんをビルオフィスへ引きずり、監禁した上、薛さんに対して罵ったという。
薛さんは記者に対して、当日午後12時ごろ、政府職員の李書記は薛さんに対して脅かしたり好かしたりして、署名を迫ったが拒否されたため、大勢を使って薛さんを別の部屋へ移動させ、電気を消し、全員が薛さんに対して暴力を振るってから電気をつけた。このことは十数回繰り返されたという。
薛さんは大声で助けを求めたが、すぐに悪党らに口を塞ぎられ、立つこともできないほど殴られ血だらけになったという。その後、悪党らはさらに、薛さんの指を朱肉に強制的につけさせ、協議書に捺印を強いた。しかし、薛さんの強烈な反抗で中止した。
悪党らは、さらに薛さんの上半身を裸にし、靴も脱がせ、携帯レコーダー、携帯電話、血痕のついた上着などを全部押収されて、薛さんは午前6時ころに道路に投げ捨てられたという。薛さんの私有物は未だに政府職員から戻されていないという。
薛さんの父親はその間に、何度も警察に通報したが、警察側からオフィスビルに入れないことを理由に、事案を成立させなかった。一方、薛さんは解放されてから、直ぐに派出所へ届け出て、警察側は記録をとり、薛さんの顔、頭、体に残された暴力を受けた痕の写真記録を行った。
立ち退き業者は、薛さんの家屋を取り壊すために、昨年10月に薛さんの両親に対して、非合法に両手両足を縛ったり、妻に対して暴力を振るったりしたという。一方、本年2月5日に当局が再び、薛さんに対して強制立ち退きを強要した。これに対して、薛さんは屋上に上がり、焼身自殺を図ろうとしたため、作業は中止された。実際、昨年12月、薛さんの従兄弟・薛祥谷さんは強制立ち退きされたときに、暴力を受け死亡したという。
情報筋によると、立ち退き業者は当地でビルを建てるために、土地を安く仕入れて高く販売しているが、購買価格が低すぎるために、皮市街区の多くの住民は移動する意思はなかった。しかし、暴力的な立ち退きに強いられ、仕方なく引っ越したという。
一方、揚州市政府が行っている強制立ち退き問題によって、すでに多くの悲劇が発生した。例えば、揚州西門外街では、強制立ち退きで飛び降り自殺事件があった。また、桑園小区では、立ち退き現場で住民が当局に暴力を振られ死亡した事件や東関街住民が屋上から下へ投げられ怪我させられたなどの事件が多発した。揚州市で強制立ち退き問題において、すでに多くの住民が死亡し、沢山の家屋が容赦なく取り壊され、残された住民らは身のより所もなく悲嘆に暮れている。
立ち退き業者に対する薛さんの警告書
揚州市公安局刑事科学技術研究所による法医学人体損傷診断書
2006年10月立ち退き業者の薛さん一家に対する暴力について、揚州公安局が仲裁に入り、協議書を結んだ
重要声明発表
2007年2月5日、薛祥彪さんは建築開発会社側が取り壊そうとする薛さんの自宅を守るために、抗議するのに屋上で焼身自殺を図ろうとしたため、建築開発会社側の作業員らが作業を中止した。
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