海外買付け企業12社、中国の児童労働者等による製品拒否

2007/03/18
更新: 2007/03/18

【大紀元日本3月18日】年間売上げ1500億米ドル(約18兆円)に近い海外企業12社は、最近中国深圳市で開催された「買付け企業専門商談会」に参加した際、児童労働者使用、労働時間超過の中国大陸の製造工場を供給先として拒否することを明らかにした。

広東省「情報時報」紙3月15日の報道によると、深セン市で開かれた電子メディア放送機材および部品の交易商談会に参加された12社の海外企業は、米最大手小売業のブルックストーン社、米電子製品小売業で上位2位を占めるサーキット・シティ社、欧州で3番目の大手電子製品小売業グループケサ・エレクトリカルズ社などが含まれているという。

サーキット・シティ社香港支社責任者・馬振雄氏は、奴隷工場の製品を拒否するために、同社はここ数年間すでに幾つかの加工工場の商品を断っていることを明らかにした。馬氏は「我々は供給先を選択する過程で、発注した先の工場で児童労働者を使用している事実が判明すれば、直ちに契約関係を断つ。労働時間を超過した状況によって、例えば、1週間に十数時間を残業した場合、機会を与え改善させる。しかし、改善の兆しがなければ、同様に契約を破棄する」と強調した。

今回の商談会を主催したグローバル資源社のCEO(最高経営責任者)ペイク氏は、過去に比べ、「最安値」では買付け企業にとって徐々に、魅力的なものではなくなったとの見解を示した。今回の商談会で、殆どの企業が労働時間超過する製造工場の製品を拒否している。それは、欧米において、企業の社会責任を広範にわたり推進されており、企業が深刻な労働時間を超過または、児童労働者を使用している製造工場の製品を一旦買付けてしまえば、深刻な結果を招きかねないと強調した。

報道によると、国境を超えて海外で買付けする企業の関心が転向していることは、中国の一部の加工工場にも変化をもたらしたという。デジタル電気製品等の製造を行い、欧米へ輸出する「深圳シンジン科技有限公司」の李偉・董事長(社長に当たる)は、欧州のスーパーマーケットの要求に適応させるために、児童労働者の不使用、職員は日曜日に労働しない、低賃金でないこと等条件を満たさざるを得ないと語った。

李・董事長は、海外企業の要求に満足させなければ、受注を失い、より高いコストを費やすことになるとの意見を示した。しかし、賃金を上げ、残業させないことになると、必然とコストの増加につながるとした。

李・董事長は、現在の賃金支出はこれまでに比べ3割増しで、工場側は仕事のスケジュールおよび労働効率を向上させることにおいて、工夫をしなければならないとし、製品の品質向上にも強化する余地があるとの考えを示した。