中国:淮河支流水質の悪化深刻、「発癌村」が続出

2007/03/14
更新: 2007/03/14

【大紀元日本3月14日】3月7日、淮河支流である沙頴河は現在、川全体が白い泡に覆われている。地元の住民によると、この現象はすでに長く続いているという。河岸にいるだけでも、薬品のような刺激臭が鼻を突く。

河南省牛伏山区に源を発した沙頴河は、淮河の最大支流であり、河南省、安徽省の平頂山、ルオ河、許昌市、周口店市、阜陽市等40以上の都市を流れている。しかし、沙頴河が汚染されたため、発癌率の高い村が河沿いに多く現れた。地元の住民は発癌を予防するために高価な飲み水を購入せざるを得なくなったという。

頴上県環境保護局関係者によると、沙頴河の水質は汚染によって変質したとし、その上、雨水不足も水質の悪化を促したという。同局の検査測定結果によると、現在沙頴河の水質は「劣5類」にランクされているという。同局は頴上県内に1軒の製紙工場があるが、工場は現在生産停止しており、汚染は主に上流の河南省から来ていると指摘した。

一方、新華ネット2004年の報道によると、沙頴河沿の人口2400数人の黄孟営村の中で、すでに114人が癌で死亡したという。黄孟営村の周辺には5つの堀川、16の池が沙頴河と相通じており、1990年以降、沙頴河は黒く変色し始め、悪臭が生じるようになってから、村民が結腸炎、直腸癌、食道癌に罹る人が特に増加したという。

大陸の河川水質汚染はすでに普遍的で深刻な問題であり、北京市で検査された78の河川の中で、7割以上の河川水質は標準値に達しておらず、さらに、市区内河川水質の8割が「劣5類」に分類されているという。

中国国家環境保護総局が発表した『2002年中国環境状況公報』は、2002年における都市内の河川・湖の水質は劣っており、杭州の西湖、武漢の東湖および済南の大明湖の水質はすべて劣5類であると示されている。

中国では、河川等の水質が一般的に5類に分けられており、1類がもっとも良いランクで、5類が最低ランクであり、さらに5類にも達さないものは、すべて「劣5類」と称される。環境保護専門家によると、「劣5類」の水質とは、河川等自らの浄化能力を失っており、水の使用価値はゼロということを示すものだという。

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