【大紀元日本2月26日】温暖化が輿論の焦点になっているが、中国国家気象局が発表した最新報告によると、中国の気温上昇は世界で最も速い国であるという。その原因は示されていない。
報告書によると、中国の温暖化とともに異常気象の発生は多くかつ頻繁になってきた。急激な暴風雨、強い台風、大規模な干ばつ、黄砂嵐、土地の砂漠化などがある。
報告書の予測によると、今後十年は中国の温暖化は過去十年よりもっと進むことになるだろう。過去50年で、中国は10年ごとに平均0・22度上昇している。この上昇幅は世界の水準を超えている。今年の旧正月は中国史上最も暖かい正月となった。この火曜日(2月20日)旧暦新年明けの二日目、北京は春の陽気に包まれた。毎年この時期の気温は零下だが、この日の最高気温は15度にも達した。
一方、北部の干ばつも拡大し続けている、多くの土地は砂漠化し、その結果砂嵐が一層強くなる。2050年には、海面は15~20cmの上昇と予測されている。
米国在住の著名作家・鄭義氏は23日、本紙インタビュー取材で、中国の温暖化は複合的な原因があり、中国の森林破害が激しく、生態環境が保てず、気温調節の役目を果たせなくなったにもかかわらず、中国政府は森林面積率などをあげて虚言を言い続けている点を指摘した。2000年の時点で中国の森林はすでに大量伐採され、国際環境保護組織グリーンピースは昨年、北京で原始林面積の衛星写真を公表した。写真から見ると中国の原始林はほとんど残されていない。人が住まない場所は回復されたが、森林とは程遠い状態である。
更に、中国のエネルギー消費の問題がある。石炭の消費は世界一で、そのほか石油と天然ガスも燃焼し続けている。生態環境を無視した発展は破壊であるが、中国はとどまることを知らない。2009年には中国はアメリカを抜き世界一の二酸化炭素排出国になると専門家は予測している。
鄭氏によると、災難には国境がないという。中国は自国の環境を破壊すると共に世界の温暖化を進めている主要国家の一つでもある。中国は京都協定書に合意したが、中国で毎年増え続ける火力発電所のために、世界の温室効果を減らす努力は水泡に帰し、地球の温度は上昇し続けており、世界を落胆させている。
鄭義氏は「気温と環境問題の根本は経済制度と政治制度にある」と主張する。「厳密に言うと中国の経済様式は市場経済とは言い難く、資源利用の無計画性、コストを無視した破壊的な成長、官民の癒着、土地の略奪など、狂ったように暴走する発展は正常な商業活動ではなく、実質上は強盗である。政治制度はこのすべての根源である」と言う。未来に対して、鄭義氏は楽観視していない。「中国人民は(土地収用をめぐる係争で)、法律に従っても、直接軍や警察に阻まれ、生きるための土地と家を取り戻すことはできない。このような悲惨な現実を前にしても、中国共産党は自然環境と人類の共同利益を守ることはできない。現行の制度下では、未来はない」と鄭氏は嘆いている。
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