中国の姓氏が大幅減少、2万4千件から4千件に

2007/02/09
更新: 2007/02/09

【大紀元日本2月9日】中国科学院遺伝発育研究所「華夏姓氏源流研究センター」の主任・袁義達氏はこのほど、約二年間をかけて「中国姓氏統計」を調査完成した。袁氏の統計によると、中国にはかつて二万件余の姓氏があったが、現在は四千件しか残っていないという。

上海「新聞晩報」の報道によると、「中国姓氏統計」は、中国で始めて姓氏の数量が多い順に「トップ100」を編集したもの。調査対象者は三億人近く、姓氏4100件をリストアップした。中国の歴史上では、かつて姓氏2万4千件が確認されたが、千年経過した現在では、二万件が既に消失した。

袁主任は、「数の少ない姓は刻々と絶滅し、多い姓はさらに増える」と指摘した。例えば、南北朝時代(紀元後5世紀前後)には、鮮卑拓跋部族が中原に進入後、多くが漢族の姓に改めたため、少数派の姓が徐々に消失した。

袁氏によると、希少となった姓氏の保護は、今は自発的個人行為であり、政府から保護の措置を取っていないという。

同統計によると、中国で目下使用されている姓氏4100件は、大部分が「単姓」で、少数は「二個姓」あるいは「三個姓」。姓氏の一部が消失した一方で、新しい姓氏が二種類発生している。一種は、父母の結婚によって姓氏を組み合わせるもので、「王氏」と「李氏」が結婚して「王李」とするもので、福建、広東などで多く見られるものだ。もう一種は、両親が新生児に贈るもので、両親の姓氏を何れも取らずに、新たに創った姓氏。例えば、「一」という苗字がある。

調査中では、珍しい姓氏が確認された。江蘇省徐州市九里区の人に見られた「捨」、出処は不明だ。重慶市北碚区の人に見られた「百」、起源は黄帝の末裔だ。河南省鄭州市上街の人に見られた「千」、祖先は三国時期にまで遡る。北京で見られた「万」、晋国の医師だった「華万」の末裔であるという。

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