北京:医療機関に命を奪われた―直訴者らが衛生局前で抗議

2007/02/05
更新: 2007/02/05

【大紀元日本2月5日】2月2日午前、北京衛生局前で直訴者約7、8人が、プラカードを掲げ、北京衛生局傘下の医療機関が人命を奪ったとして抗議を行った。抗議者らはそれぞれに、衛生局管轄下の病院が金儲けのために患者の命を奪ったこと、衛生局管轄下の製薬工場が放射性の薬品を生産していることを抗議した。抗議は20分ほど続けたが、衛生局側は誰も応対しなかった。その後、抗議者らは現場に駆けつけた警察たちに連行されたという。

抗議者の一人、直訴者の王建華さん(音)は「殺人者が昇進、警察が人民を殴打、裁判官は法を曲げた」のプラカードを掲げて、「病院は人を殺すところか」と拡声器で叫び、北京通州中医院が利益のため、自分の親族の命を奪ったと訴え続けた。王さんによると、義理の弟は7年前に北京通州中医院で、12指腸切除手術を行った時に、病院側は直ちに輸血をせずに、大脳に血液が行き届かなかったため、植物人間になった。しかし、通州中医院は植物人間の高い介護費用を逃れるために、意図的に患者の腸を糸で縛り死亡させたという。同案件はすでに7年が経過したが未解決のままという。

王さんは、毛沢東時代に当局により創作され、毛沢東は人民にとって太陽のような存在だと謳歌する歌の歌詞をパロディにした詞を読み続け、共産党当局の腐敗を皮肉った。「航海する時に舵取りに頼り、民衆弾圧の際に悪人の手先に頼る。万物成長は太陽に頼り、人民は官僚汚職を養う。雨や露が作物の苗を潤してすくすく成長させるが、官僚と悪者が結託して勝手気ままに悪事を働く。月の光は太陽に頼り、高官が罪を犯したのに奨励されるのだ。大木のお蔭で涼むことができるが、医者は殺人のお蔭で昇進している…」。

直訴者の王建華氏(音訳)はスピーカーで訴える

一方、王さんの近くに、「同仁堂中毒公害」のプラカードおよび20数枚の写真と訴状を掲げている男性がいた。男性によると、彼は北京同仁堂製薬工場の元職員で、同製薬工場は消費者と職員の健康を無視し、放射性薬品を使用したという。男性が所持している横断幕では「同人堂製薬は中毒で人を害し、良心をすっかり失った」などと書かれていた。

直訴者らによると、彼らは北京衛生局へ直訴するほか、北京市政府、衛生部等部門に対しても頻繁に抗議を行っているという。

(記者・趙子法 撮影・リリー)