【大紀元日本1月16日】偽商品が溢れている中国だが、国酒と言われる最高級酒「マオタイ(茅台)」もその例に漏れないことが明らかになった。貴州省貴陽市で最近、劇薬ジクロルボス(DDVP)を使用して作られた偽マオタイ酒が押収された。調べによると、既に大量に市場に流入しているという。
貴陽市地元紙「貴陽晩報」の報道によると、中国工商部門は9日、貴陽市の民家で、製造中の「国務院特供」「民航特供」などの偽造マオタイ酒を摘発した。1ダースに12本として計算すれば、1日約千本が製造される試算になるという。これらの偽造マオタイ酒は、十種類以上にも及び、精巧な贈答用グラスとセットになって売られているものもあり、見た目では本物と区別ができないという。
摘発された製造者の供述によると、酒の味をより本物に近いものにするために、ジクロルボスを添加するのが一般的になっており、すでに市場へ大量に流通しているという。摘発された現場はすでに封鎖され、当局が調査している。
貴陽市食品薬品監督管理局職員によると、ジクロルボスは有機リン農薬で、誤って大量に服用すれば直ちに死亡するほど毒性が強い。少量の服用でも、消化道、胃粘膜を強く刺激し、胃の出血や胃穿孔を引き起こすことがあるという。殺虫剤に使用されている劇薬。
甘粛省のマオタイ酒販売業者によると、現在、甘粛市場におけるマオタイ酒の8割は偽物である。同酒に関する監督・管理が不十分であるために、専売店の多くが公然と偽造マオタイ酒を販売しており、消費者に対して巨大な損害を与えているという。
※マオタイ酒は、高粱を主な原料とする中国貴州省特産の蒸留酒。白酒のひとつ。アルコール度数は65%だったものが、近年は35~47%のものも多く流通している。強い芳香があり、飲み干してもなお香りが残る。ニクソン米大統領や田中角栄首相の訪中の際、接待で使われたことで有名になった。
※ジクロルボス(DDVP)は蒸気圧が高く、その性質を利用してくん煙剤やくん蒸剤として用いられる。空気中濃度が高くなりやすく、事故が発生する。発がん性および変異原性が確認されており、英国では発がん性を考慮して、販売などが一時制限されている。急性毒性が強く、劇物に相当する。(Wikipediaより)
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