【大紀元日本12月18日】中国人権弁護士高智晟氏が中共当局に強制拘束て121日目になる12月13日、海外に亡命している前中国大陸の人気パンク・ロックバンド「盤古楽隊(パンク・バンド)」が、中国西北部のフォーク・ソング「信天游※」の基調で創作した曲「高智晟が世に現れた」は、初めて海外で発行された。
この曲は発行した後、すぐに海外で注目を集めた。バンドのメンバーは、この曲を創作した目的を高智晟の釈放に「微力ながら尽くしたい」としている。曲の歌詞は、「ほら、高智晟が世に現れた」一文だけであり、昔中国で流行した「ほら、毛沢東は世に現れた」をもじったもので、共産党政権の中国での崩壊を暗示しているという。
盤古楽隊(パンク・バンド)は90年代中旬、中国共産党の誕生地である江西省南昌市で結成されたバンド。98年に中国の広州で初公演した際、共産党批判の政治メッセージを直截に伝えるロックンロールの曲が若者の人気を集め、中国大陸で一気に名が知られた。05年まですでに15枚CD計105曲を中国大陸で発表した。
2004年台湾総統選挙期間中、台湾で公演をした際、台湾独立支持のメッセージをステージで表明した。その後、中国共産党当局の迫害を避けるため、バンドの主要メンバーらはタイを経由して海外に亡命した。バンドの創始者・傲博氏は弊紙の取材で、バンド設立の使命は、共産党に反抗することであると述べた。
北京在住の中国人権活動家で、当局に軟禁されている胡佳さんは、この歌について「我々70年代に生まれた人は、17年前のテレビドラマ「河シャン」を良く覚えているのだ。ドラマの最後に流れた曲「天下の黄河九十九の湾」は、まさに「信天游」の風格を持ち合わした歌である。盤古バンドの新曲「高智晟が世に現れた」の歌詞は曲名そのままのワン・フレーズだが、石炭で有名、生活困難な黄土高原に生まれた高弁護士は皆の誇りであることを示しているのだ」と感想を述べた。
胡さんは、「この歌は投獄された高弁護士とご家族に捧げたものとして、今後は広範囲にわたりもっとこの歌を広め、高弁護士本人も耳にするまで広げなければならない」と強調し、「この歌は高弁護士が自由になるまで、中国国内と海外の中共領事館のすべての政府関係者らの耳に入るように、我々はこの歌を歌い続ける」と語った。
※「信天游」は陝西省の北西および寧夏省、山西省、内モンゴルと陝西省との境界地区で流行っている民歌。昔は、この地区における交通の便がよくないため、人々は物資の運搬や商業交易手段としてロバなどに頼っていた。当時、この種の仕事に従事する人々は山を越え、長い道のりの中で、「信天游」の歌を歌いながら時間つぶしをしたという。「信天游」は黄土高原の住民たちが放牧や農作業中でも口ずさむという。「信天游」の特徴は、歌詞が短く簡単であることと、曲調はあふれる感情を力強く現し、情熱がほとばしることにあるといわれる。
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