山東省済南市張庄村で警察、民衆が激しく衝突=RFA

2006/11/24
更新: 2006/11/24

【大紀元日本11月24日】先週、山東省済南市張庄村の村民千名近くが、政府から補償として提供された家屋が手抜き工事であったこと、及び権利活動を行った村民代表が逮捕されたことから、村政府オフィスを包囲するとともに、官員を軟禁した。警察が現場に駆けつけ、鎮圧を行う際に流血を伴う衝突が発生した。衝突において、30名余りの村民が負傷し、7名の農民が逮捕され、公安は、現在もなお、村民代表を取り調べている。ラジオ自由アジア(RFA)の李建軍・記者が取材報道した。報道内容は以下の通り。

当地政府は、土地収用を行った後に補償として建設された家屋が手抜き工事で、構造上深刻な問題が発生し、倒壊の危険があったほか、今年8月に警察と民衆が衝突した際、村民に承諾した医療費を支払っておらず、村民はこれに不満を持っていた。村民は抗議を続け、当地政府に対し、彼らの訴えに対し適切に対応をするよう求めた。

RFAの取材を受けた張さんの指摘によると、今月4日、村民代表の二人が、突然、社会秩序を攪乱した罪で逮捕された。翌日、千人近くの村民が村幹部を包囲するとともに、当地官員2名を軟禁し、政府に対し、逮捕された村民を釈放するよう求めた。

当地公安と武装警察は、十輌余りの装甲車、機動装備を持った武装警察を派遣するとともに、多数の狼犬を張庄村に放って鎮圧にあたり、村民を駆散して二名の官員を救出した。衝突において、30名余りが負傷し、7名が逮捕された。公安は、現在もなお権利活動を行った村民代表を取り調べており、村民がデモの負傷者と面会することを許可していない。

村民代表の張さんは次のように語っている:村民は、村にやってきた二人の幹部に対し、二名を釈放するよう求め、彼らを連れ帰るために彼らを問い質した。その結果、民衆が彼らを取り囲み、彼らを立ち去らせなかった。その後、狼犬、装甲車を擁した武装警察が村に到着した。

張さんの指摘によると、現在、村民の外部との通信は、公安によって厳格に監視されており、村民は、外部の友人との連絡に固定電話を使用できない状況にある。このため、村民が外部に助けを求めることや、政府の情報封鎖を突破することが困難になっている。

負傷した村民は、済南市解放軍106病院に運ばれた。急病科の担当者によると、関係する病人は、既に専門の科に運ばれて治療を受けているが、一部の病人は、他の病院に移送されたとのことであるが、その移送先についてはコメントを拒否した。また、内科の担当者は、負傷者の具体的な現状を明らかにすることを避けた。彼は次のように語っている:あなたが内科の中に入るのを手伝うので、彼らに、負傷者の状況を聞いてほしい。しかし、負傷者は必ずしもこの病院の中にいるというわけではない。

張庄村を所管する公安派出所は、事件の詳細を知らないことを理由に、RFAの取材に対する回答はしていない。

近年、中国の土地収用の補償を巡り、大規模な警察、民衆の衝突事件が数多く発生している。広東省順徳三洲及び汕尾東洲においては、まさに土地収用に係る補償に起因し、大規模な警察、民衆の衝突が発生しており、海外メディアの広い関心を集めている。このほかにも、農民が幹部個人を軟禁し、当局に対し、権利保護上の農民の要求に応じ、農民側に譲歩を迫るケースも発生している。