【大紀元日本11月9日】中国四川省成都で大型企業「国営南光機械工場」を定年退職した老工員2000人近くが、7ヶ月間にわたり生活の困難を訴えるとともに、改革成果の恩恵、改正過程中における不正行為についての調査を求め、腐敗官僚と業者との結託について疑義を唱えた。RFAが伝えた。
「64天網」4日消息によると、事件の発端は2003年、南光機械工場の工員たちが突然、「工場は、高世君という不動産開発業者の手に渡る」と通告されたことだ。これより前、工員たちは、工場に高氏が乗り込んでくるなどとは聞いていなかったという。2004年、工場側と高氏は、「経営改革案」について工員の代表たちと話し合ったが、それらの内のいくつかが規則に違反していたため、工員の皆が強烈に反対、実際に資産状況は「企業機密」として公開を拒否された。結局、当局は公安を派遣し、工員側は工場を高氏に譲る表決に同意せざるを得なかった。
69歳から93歳までの定年退職した老工員約2500人が、3月28日から旧工場跡で座り込みを続け、補償を要求し、5日で七ヶ月になった。彼らによると、改革後、工場側は信頼を失い、老工員たちを補償するなんらの考えもないという。退職一時金は限られたものであり、改革の恩恵に預かりたい意向だ。
老工員の幹部の一人、李氏は怒り「退職者は皆一つだ。工場を転売するなら、話し合いと補償が要る。老工員退職者の年金は600元くらいだ…飯を食うのは問題がないが、病人を看なくてはならない。生計が立てられず、住むところもない。家賃は頭が痛い…」と口にした。
李氏によると、高氏は開発業者で、一等地にある工場跡地を転売して暴利を貪ろうとしており、こういった国有資産を食い物にする輩を信用しないのだという。実際、高氏は跡地を転売して補償金に充てようとしているが、李氏らが座り込みを続けているため、売るに売れない状況だ。李氏は、「高氏には、工場を引き継ぐ実力はない。これには、市政府と省政府が関係している。彼が注入した資本は、たったの200万元だ。不動産開発業者が、メーカーの経営などできるはずがない。工場は十億元近くの資産だというのに…これが、笑っていられようか」と、官僚と業者との癒着を揶揄した。
「64天網」の消息によると、成都当局はこの件について、工場側に味方し、老人たちを孤立させ、「工員たちがストライキをし、何かが後押ししている。法輪功が参加している」というデマを散布し、法輪功を修煉している工員たちは、当局に弾圧される口実にされないため、ストライキに参加しなくなった。李氏によると、6月1日、座り込みをする老人たちの前に、「地上げ屋」のヤクザたちがやってきて、老人15人を殴打し負傷させたという。
10月25日、工場側は、「成都商報」と「貨西都市報」に公告を出し、「工員は、10月26日までに撤去しなければ、公安部門の処理にまかせる」としたが、老人たちは構わず、毎日200人から1000人が工場跡地で座り込みを続けている。これに関し、公告を掲載したメディアは、「政府の指導だから、ノーコメント」、成都市国有資産委員会は、「関知しない」としている。