16日から始まる週には、多くの米企業決算発表が予定されている。米国株式市場では、米経済見通しのヒントを読み取る上で一連の決算が注目される。
企業決算で楽観的な兆候が確認されれば、米国株式市場の一段の上昇につながり、ダウ工業株30種は、110年の歴史上初めて、1万2000ドルを上回る可能性がある。
一方、企業決算が、米経済の急速な減速に加えインフレ懸念が依然残るとの見方を強調する結果となれば、株式市場の上昇は失速すると予想される。
EKNフィナンシャル・サービシズ(ニューヨーク)の株式市場ストラテジスト、バリー・ハイマン氏は「企業決算で大きなサプライズはないだろうが、この決算シーズンの行方を注視する」と述べた。
今週決算を発表する主な企業は、シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)やインテル(INTC.O: 株価, 企業情報, レポート)など。
今週は、9月の米卸売物価指数や9月の米消費者物価指数、9月の米鉱工業生産などが発表され、インフレ動向が注目される。
ダウは先週、何度か高値を更新。13日終値は1万1960.51ドルと、史上初の1万2000ドル台にあと40ポイントと迫った。
先週は、ダウ工業株30種が0.9%、S&P総合500種指数が1.2%、ナスダック総合が2.5%それぞれ上昇した。
年初来では、ダウが11.6%、S&P500が9.4%、ナスダックが6.9%それぞれ上昇。
カボット・マネー・マネジメント(マサチューセッツ)の最高投資責任者(CIO)、ロバート・ルッツ氏は「投資家は1万2000ドル到達を望んでおり、近いうちにそうなる可能性はある」と述べた。
[ニューヨーク 15日 ロイター]