中共軍チベット国境警備隊、国外脱出のチベット人を射殺

2006/10/07
更新: 2006/10/07

【大紀元日本10月7日】チベット難民救援組織によると、中国国境警備隊はこのほど、中国とネパールの国境地域でネパールへの脱出を図るチベット人2人を射殺し、負傷者も複数出たという。

英国BBCによると、チベット難民受け入れセンターの責任者ドゥジエ氏は、「9月30日に中国とネパール国境付近の中国側ランクバ山付近で、中国国境警備隊が、チベット人が乗っていたトラックを襲撃し、うち死亡者2人、負傷者7人」と公表した。このチベット難民受け入れセンターは、国連高等難民弁務官事務所が運営、ネパールに脱出したチベット難民を収容している。

トラックにはネパールに脱出しようと、チベット人70人が乗っていた。中国国境警備隊に襲撃された後、ネパール脱出に成功したのが約40人、残りの人たちが所在不明となり、状況が確認できないという。ドゥジェ氏は、行方不明となったチベット人は中国当局に逮捕された可能性もあるが、チベットに逃げた可能性もあると述べた。

一方、ネパールに逃げ込んだチベット人40人には、子どもも含まれており、いま首都のカトマンズに向かっているという。

毎年、多くのチベット人は命がけで氷と雪に包まれるヒマラヤ山脈を乗り越え、ネパール経由で、インド北部のダラムシャーラーを目指す、そこはチベット亡命政府の所在地である。

一般に、ネパール政府は自国領内に逃げ込んだチベット人難民を拘束した後、国連高等難民弁務官事務所に身柄を引き渡し、在ネパール同事務所の計画で彼らをインドに移送する。これについて、中国当局はネパール政府に強く抗議、これらチベット人を中国領チベット自治区に強制送還すべきであると主張している。

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