【大紀元日本9月28日】ソ連共産党政権崩壊(1991年8月)15周年にあたり、中国共産党(中共)中央紀律委員会等の部門が最近、「治に居て乱を忘れず――ソ連共産党滅亡の歴史教訓」と題するドキュメンタリーを共同制作し、全国範囲に内部発行した。全国県級以上の共産党員幹部を集団に観覧させ、ソ連共産党の崩壊に鑑み、「腐敗を拒み、変異を防ぐ」と党員らに訓戒するのがねらいとみられる。
このドキュメンタリーは、中央紀律委員会、全国党建研究会、中国社会科学院が大量の歴史資料および秘蔵映像を使用し、ソ連共産党が74年間執政後の党の崩壊およびソ連解体の全過程を描き、共同制作したもの。
このドキュメンタリーはすでに中国大陸各地省・市の関係機構で内部上映、幹部らを集団に観覧させている。情報筋によると、先月22日、中国科学院哲学所は同ドキュメンタリーを放映した。同院哲学所の謝地坤副所長は今回の放映は同院の紀律検査部門の指示によるものだと説明、各部署に対して、鑑賞後の討論記録提出を求めた。関係者によると、同所は最近2件の汚職腐敗事件が発覚した。一件は、元哲学所中国哲学研究室主任が海外へ講義する際、これまでに交際した何人もの女性を「妻」と偽り、米国ビザを申請したため、7月末に2年6ヶ月の禁錮刑に処された。もう1つが、哲学所の職員による汚職。
1991年8月19日、ソ連共産党はクーデターが起き、開放政策を実行した改革派ゴルバチョフ当時のソ連大統領が拘束された。クーデターが、3日後に失敗に終わったが、それにより国家組織が崩壊、ゴルバチョフはソ連共産党書記長を引責辞任し、ソ連共産党中央委員会を解散した。同年12月、ソ連に加盟したすべての国が連邦政府を脱退し、ソビエト連邦が崩壊した。