中共当局、人権擁護者に対する弾圧がエスカレート

2006/09/27
更新: 2006/09/27

【大紀元日本9月27日】未来中国論壇によると、9月20日午後6時、湖南省来陽市フリーランス・ライターの賀偉華氏は、地元でバイクにはねられ、脳しんとうを起し足に怪我を負ったという。今回の事故は、賀氏がこれまでにネット上で発表した人権活動家を応援する言論や、孫文が提唱した三民主義を追随する大陸「泛藍連盟」の責任者・孫不二氏が襲撃された事件で中国共産党(中共)当局を譴責した文章を発表したことと関係があるとみられ、有識者たちは、中共当局のやり方が暴力団化していることから、今回の事故は、賀氏が中共に陥れられた可能性も排除できないとみている。

賀偉華氏の交通事故

賀偉華氏は9月20日に横断歩道を渡る際、突っ込んできた二人乗りのバイクにはねられ、2メートル以上飛ばされたという。後座席にいた女性は賀氏に対して、「あんたをはねて死なせても少々の賠償金で済むのだ」と罵ったという。賀氏は、事故を起こした人を捕まえて、相手の携帯電話番号を控えてから、病院へ連れてもらうように要求した。加害者の2人は賀氏が病院でCTスキャンを摂っている際、隙をみて逃走したという。

賀氏は、武漢市人民大会下部代表に参選する「泛藍連盟」の責任者・孫不二氏が9月12日夜、身分不明の4人組に襲撃され重傷を負ったことについて、19日に「孫不二氏は襲撃され、重傷。高額の医療費」の文章を発表し、中共当局の暴力団的な暴行を譴責し、孫氏の医療費寄付を民衆に呼びかけた。

賀氏は89年の民主運動を積極的に支持したため、十数年間にわたり当局の制御および弾圧を受けた。9月17日、数人を率いた衡陽国安大隊長は、賀氏に対して嫌がらせをしたという。同氏は15日の取材で、「国民の人権擁護は死角に追い込まれて、官民の対立は激化している」と語った。

趙_xin_氏行方不明すでに30日、胡佳氏は2ヶ月間軟禁状態

高智晟弁護士が連行されてから、これまで高氏を支援した人権擁護活動家の張鍳康氏、鄭永亮氏、欧陽小戎氏、馬文氏など多くの反体制派が行方不明になった。それに次いで、北京の趙_xin_氏も8月19日午後3時半に、北京海淀の国保関係者に強制的に連行され、すでに30日が経っている。張氏の強制連行は、高弁護士の救出支援の呼びかけに関係するとみられる。また、北京の人権活動家・胡佳氏は7月17日から現在まで、数人の私服警察の監視下で自宅に軟禁されている。胡氏も、高弁護士の救出に積極的に参加した。

力虹氏、郭飛雄氏は拘留された

9月6日、浙江省寧波市のフリーランス・ライター、力虹氏は警察に自宅から強制的に連行され、翌日、家族は警察側から、同氏は「国家政権の転覆を扇動する罪」の容疑で、正式に刑事拘留された知らせを受けた。

9月14日、広東省人権活動家の郭飛雄氏は、「不法経営」の容疑で当局に逮捕された。郭氏は昨年、大石村の汚職政府高官罷免の件で、法律的な援助を村民に提供したため100日あまり監禁された。また、今年に入ってから、当局に監視されたほか、3度も当局の仕業とみられる殴打事件があった。同氏もこれまでに友人である高智晟弁護士の救出に尽力している。

陳樹慶氏勾留され、周志榮氏が行方不明

一方、中国民主党浙江省準備委員会メンバーの陳樹慶(41)氏は、9月14日に杭州の大関苑派出所に呼び出されたまま「国家政権の転覆を扇動する」容疑で刑事拘留された。陳氏は近年、政府に対する意見および政治評論の文章を発表し、インターネットで人権擁護の署名運動を発起するなど、積極的に人権擁護の活動に参加して来た。

また、湖南省湘潭市の人権活動家・周志榮氏も9月18日、地元の公安局に勾留されてから、行方不明になった。

8月15日、人権弁護士・高智晟氏が秘密裏に強制連行されてから、全国各地で高氏を支援する反体制派、人権擁護者たちも程度こそ異なるが、何らかの嫌がらせを受けている。海外では、高弁護士が強制的に連行された事件は決して単独の事件ではなく、中共当局の反体制派に対する全国規模の取り締まりであると分析している。

(記者・辛菲)
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