タイでクーデター、軍部が首都掌握を発表し政治改革委を設置

2006/09/20
更新: 2006/09/20

タイ軍が首都バンコクを掌握し、憲法改革への委員会を設置したと発表した。一方、国連総会出席のためニューヨークに滞在中のタクシン首相は非常事態宣言を発令した。

首相府の周囲を戦車部隊が包囲した後、全テレビ局は、軍と警察当局が首都バンコクと周辺地域を掌握したとの声明文を放映した。15年ぶりのクーデターとなる。

軍部と警察当局は政治改革を決定する委員会も設置、政局混迷が長引いているなかタクシン首相を追放した。前政権のウィラサク副大臣はロイターに対し、国王顧問が改革委の委員長に就任し、政治改革で合意される間、暫定政権が発足するとみられると指摘。その上で選挙が早急に実施され、タクシン首相も参加することが許される、と述べた。

タクシン首相は滞在先からテレビを通じて、非常事態宣言を発令し、軍部に違法な行動を止めるよう命じた。しかしこれが放映された直後に、軍部による声明が放映された。

テレビでのメッセージや目撃者によると、バンコクは平穏を保っている。

[ロイター19日=バンコク]