陳水扁台湾総統へ、政権の即刻移譲を要求=前民進党党首

2006/08/14
更新: 2006/08/14

【大紀元日本8月14日】前民進党党首の施明徳氏は8月12日、台北市の228公園記念碑の前で、目に涙を浮かべ、拳を高く上げながら、「台湾人民、立ち上がろう」と連呼し、陳水扁台湾総統に対して、政権の即刻移譲を要求する運動を発起した。

VOAによると、これまでに立法委員、民主進歩党党首、アジア自由政党連盟主席を務めた施明徳氏は、「自分には反汚職、反腐敗、阿扁(陳総統)に政権の即刻移譲だけが目標である」と語り、「藍・緑は関係なく、はっきりと白黒をつけることのみだ」と主張し、台湾の人々に対して立ち上がろうと呼びかけた。

一方、陳総統は、今は誰が退陣するか、政権を握るかの単純な問題ではなく、現在の混乱状態をきたした原因は憲政体制にあると反論し、新しい憲法を完成させることこそが総統としての歴史的な責任であると主張した。

陳総統は、総統の責務を果たしていない場合の対処について、憲法の中で明白に規定していることを強調した。また、罷免・弾劾などによる、内閣不信任決議は、憲政秩序における非常に重要な要素であるとし、しかし、流血手段による革命は、反民主的行為であり、民主的後退であると指摘した。

陳総統は、1994年の台北市長選挙時に施氏の助力で自分が当選し、同氏に対して感謝していると表明した。施氏は、かつて蒋介石一家独裁政権を反対したため、反乱罪で2度投獄され、前後合わせて25年6ヶ月間監禁された。今回は、総統府および陳総統の娘婿の不正行為を譴責し、数日前に陳総統に対して政権の即刻移譲を求める書簡を宛てたという。

施氏は、陳総統が政権の即刻移譲をしなければ、抗議行動は続けると強く主張した。同氏は、9月9日に民衆を率い、総統府前に座り込みを行う予定。

関連特集: