深刻な幹部汚職と官商の結託状況を露呈=中国国家審計署報告

2006/08/03
更新: 2006/08/03

【大紀元日本8月3日】中国国内における幹部の汚職と官商の結託が日々深刻化している。中共政権の最近の公表によると、2005年8月から06年6月までに、中国各地で計7千件以上の収賄案件が摘発され、総額20億人民元(日本円約280億円)に達している。また、中国国家審計署(中共の最高会計監察機構)が今年6月28日に公表した04年度の監察報告書によると、割り出された不正資金の総額は90・6億人民元(日本円約1268億円)に達し、監察した資金総額の6%を占めている。BBCが伝えた。

中央治理商業賄賂小組」の責任者、監察部副部長・李玉賦氏によると、摘発された収賄案件のうち、建設業や、医薬品販売業などの6つの業界と銀行の融資業務、証券の先物取引などの9つの分野での案件は5480件に達し、摘発総数の78・6%を占めている。金額は16億人民元、全体の81・7%を占めている。

今回の公表によれば、国家公務員が関与している収賄案件は1603件、摘発総数の23%を占め、金額は5億人民元、全体の25・9%を占めている。地方政権のトップ官僚49人が収賄案件と密接な関連があり、県長クラスで、賄賂を受けた幹部は367人に達している。

李玉賦副部長は、収賄の重要案件を集中的に監察、調査する必要があると指摘、違法犯罪者を厳しく懲罰し、官商結託の浸透と蔓延を有効に抑制すべきと語った。

一方、中国国家審計署の李金華署長は6月28日、第10期の全国人民代表大会常務委員会の第16回会議の席で、2004年度の監察報告書を公表した。

この監察報告書によると、中共政権各部門における不正資金の総額は90・6億人民元に達し、そのうち国営企業の不正資金は14・5億人民元に達しているという。

また、報告書は、政府部門の予算編成には多くの偽りがあると指摘、職員の数を水増ししたり、架空の項目を作ったり、ダブル申告したり、予算の基準を随意に上げたり、非予算項目の内容を付け加えたりする不正の状況は非常に深刻であるという。

それに加え、報告書は、各政府部門は違法に財政資金を流用したり、財政資金とその他の収入を隠したり、秘密の帳簿を作ったり、専用資金を不正流用したりするなどの問題も指摘されている。