四肢麻痺におちいった25歳の男性が、脳に埋め込まれたセンサーによって、ただ頭で「考える」だけで簡単なパソコン操作を行うことに成功した。研究者チームが12日明らかにした。
今回使用されたのは新型センサーの「BrainGate」。この男性はこのセンサーを通じ、考えるだけでパソコン画面のカーソルを操作したり、電子メールを開いたりすることができるという。また、ロボットアームの操作実験にも成功した。
マサチューセッツ総合病院のレイ・ホッホバーグ医師はインタビューで、今回の実験はセンサー装置を使用した一連の臨床試験の第一歩目だと述べた。
この男性の脳の運動を司る部位には小さなシリコンのチップと100個の電極が埋めこまれており、ここから送信された細胞活動の記録をコンピューターが読み取り、指令に転換することで、外部装置を操作することが出来るという。
[ロイター12日=ロンドン]