【大紀元日本6月27日】江西省賀州市富川県で起きた土地強制収用事件で、昨年初頭から現在まで、すでに112人の村民が逮捕され、そのうち17人は判決を言い渡され、10人が強制労働の刑を科され、80人以上が拘束されたままだという。下された判決では、最長8年の刑となっている。当時、数百人の村民は検察院を包囲したため、公安当局と流血衝突を引き起こしたという。
「明報」紙によると、昨年1月7日午前4時過ぎに、富川県政府当局は2箇所の村人の暴動を制止する理由で、500~600人の公安警官、数十台の警察車両および警察犬を派遣し、牛背嶺村に対して、大掛かりの捜査行動を行った。公安当局は、村のすべての道路を封じ、村民らの住宅の塀をぶち倒し、窓を破り、強制的に突入したという。村民は28人が逮捕され、10人ほどが負傷したという。
事件の途中、村民らは集めさせられ、一列にしゃがませられてから、それぞれは警官らに外へ引きずられて暴行を加えられたという。警官らはさらに、すでに倒れている村民に対して、頭や体、足を目掛けて踏みつけたりして、村民らは血まみれになったという。また、一部の村民は水をかけられてから、扇風機の強い風に向けさせられたり(当時は真冬だった)、女性の村民に対して強制的に衣服を脱がせたりしたという。警察側はさらに、村民らに白紙に署名をさせたという。今年に入って、富川県公安当局は、相変わらず村民代表らを逮捕し続け、一部の村民幹部はやむを得ず逃亡したという。
今年の初め、富川県裁判所は「裁判所の判決に対して執行拒否および国家機密に対して危害を与えた」との罪で、17人に対して判決を下し、最長8年という。また、少し前に、賀州市の中級人民裁判所は、同事件に対して2審を行い、1審判決を保持との結果を出したという。牛背嶺村の村民によると、800人余りしかいない同村人口のうち、300人強が出稼ぎに出ており、112人が逮捕されたため、村は人気がないほどだという。
情報筋によると、多くの村民はこの土地強制収用事件によって、行き場を失い、広州、深セン市等地へ海外のメディアに対して救援を求めることにしたという。同件は中共国務院、最高人民検察院および公安部の関心を寄せたという。