【大紀元日本6月15日】国際環境保護団体グリーン・ピースはこのほど、中国広州市のスーパーマーケットの野菜と果物を調査した結果、「万佳」、「百佳」、「家楽福」(カルフール)などのスーパーマーケットチェーン店で販売している野菜と果物のうち、85%以上は農薬が残留し、そのうち25%は違法農薬が使われ、劇毒農薬も含まれていることが判明した。同団体はこれらのスーパーに対し、問題の商品の販売中止や、仕入先の監理を求め、有効な農薬検査措置を取るよう要求した。
中国国内メディアの報道によると、グリーン・ピースは12日、広州市で調査結果を公表した。昨年11月から本年4月までの半年間、同機構は広州市内のスーパー三社の8支店で、5回にわたり、85品目の野菜と果物のサンプルを採取した。これらのサンプルを採取した後、すぐにドイツの専門機構に送り、農薬検査をした。結果、85%の品物には農薬が残留し、14%のサンプルの農薬残留量は国家基準を超え、そのうちの25%は使用禁止の農薬が検出された。状況が最も深刻なのは「万佳」である。同スーパーで販売しているみかんには8種類の農薬があり、そのうち3種類の農薬は使用禁止のもので、劇毒の農薬ホリドール(メチルパラチオン)の含有量は国家基準の40倍であるという。
グリーン・ピースの食品安全部の主任・薛広建氏は、「長期に農薬残量の食品を摂取すると、慢性的な中毒を起し、生殖と神経機能に悪影響を与える。多くの農薬はガンを誘発する恐れがあり、母親を経由して胎児と母乳を摂取する赤ちゃんの発育に影響する」と説明し、複数の農薬を同時使用する場合、化学反応を起し、毒性がさらに強まると警告した。今回、同機構が検査した85のサンプルのうち、32のサンプルには、3種類以上の農薬が混合使用されていることも判明した。消費者が長期的にこのような野菜と果物を摂取すると、深刻な健康被害を招くという。
グリーン・ピースは、今回の検査は中共政権の関連法則に沿って行われたと強調、検査結果はすでに関係部門に報告したという。広州市食品安全部門は、同報告書を受け取ったと示したが、責任者はコメントを避けた。
一方、同日に問題のスーパーの責任者たちは取材で、中国の食品安全の国家基準を遵守していると称し、グリーン・ピースの検査結果はでたらめだと反論、一部の関係者はグリーン・ピースは非政府機構であるため、その検査結果を認めないと公言した。
中国国内では、食品安全に関する法整備や、ガイドライン作り、監視体制などが出遅れているため、近年高濃度の農薬野菜の問題が浮上した。特に、広東省では中毒事件が続発している。郁南県都城鎮では5月18日、16人が有機燐を残留する野菜を食べたため、集団中毒となり、病院に運ばれ、緊急手当てを受けた。
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