村上代表逮捕の影響は限定的=東証社長

2006/06/05
更新: 2006/06/05

東京証券取引所の西室社長は、通称村上ファンドの村上世彰代表が逮捕されたことを受け、同ファンドが約4000億円であるのに対し、東証の月間売買代金が40─50兆円に対する規模を考慮すれば、株式市場への影響は限定的であるとの見方を示した。記者団に述べた。また、西室社長は、関連銘柄以外に連鎖することは予測できないし、また、予測すべきではないとの考えを示した。

西室社長は、村上ファンドのこれまでの姿勢に対して、グリーンメイラー的な発言は行き過ぎとしながら、「株主として『ものを言う』ことを習慣付けたことは功績と言える」としたうえで、「今後も株主は『ものを言う』ことは遠慮しないでいい」との見方を語った。ただ、村上氏自身については、罪を犯した以上、服する必要があると述べた。

一方、ニューヨーク証券取引所を運営する米NYSEグループが、パリに本拠を置く取引所ユーロネクストと経営統合することについて西室社長は、「協業に入るかどうかは、どのように統合が進めたうえで判断するが、統合会社とは関係を強化する」とし、「気を許さずに世界の動きを注視する」考えを明らかにした。

 

[ロイター6月5日=東京]