カンボジア元国王、療養先の北朝鮮から帰国

2006/05/29
更新: 2006/05/29

【大紀元日本5月29日】カンボジアの元国王ノロドム・シアヌーク殿下(83)が6月2日、約1年ぶりにカンボジアに帰国する。シアヌーク殿下はこれまで北京で療養、その後北朝鮮の平壌で静養していた。60年もカンボジアの政治に大きな影響を与えるシアヌーク殿下は、不在間、カンボジア国内における王家の政治的影響力は大きく後退したという。BBCが伝えた。

シアヌーク殿下はプノン・ペン国際空港での公式行事を特に要求していないが、長年の盟友であるフン・セン首相は、リムジンを用意する予定で、支援者が出迎えに行かないのは考えられない事態だという。

シアヌーク殿下は、出国する10ヶ月前と政局が大きく変化したと認識している。当時、カンボジア民族統一戦線「フンシンペック党」が、フン・セン首相率いる与党カンボジア人民革命党と連立政権を維持していたが、フンシンペック党は現在指導者を欠いており、総裁のラナリット国王がスキャンダルで失脚、フン・セン首相は閣僚からフンシンペック派を一掃更迭しているという。

シアヌーク殿下は現在でも王政に意欲を見せているというが、子息のシハモニ氏に王位を継承するため2004年10月に退位を表明、当時シハモニ氏とフン・セン首相を「仏に祝福された存在」と評していた。