ジャワ島地震、早朝の悲劇、死者数3500人、さらに増える見込み

2006/05/28
更新: 2006/05/28

【大紀元日本5月28日】27日午前5時54分(日本時間同7時54分)ごろ、発生した地震で大きな被害を受けたインドネシア・ジャワ島のジョクジャカルタ周辺では、一夜明けて3500人の死者数が出た。さらに数千人の負傷者がおり、多数がまだ倒壊した建物の下敷きになっていることから、死者はさらに増えるとみられている。

AP通信によると、被災地域の現地対策指揮官は、AP通信に対し死者数はすでに3505人と伝えた。インドネシア赤十字関係者は、そのほかに3400人の負傷者がおり、死者は更に増える見込みという。

もっとも被害が大きかったのは、ジョクジャカルタ市の南部地区。家屋の80%以上が倒壊し、2000人以上の死者が出た。炎天下で埋葬を待つ死体の列を傍に、死者の家族が泣きながら「コーラン」を読み上げていた。

70歳のスバリオ、妻の死体の傍に、「妻を助けることは出来なかった…子どもを助けようとして、その時家が倒壊した」と泣きながら、その絶望を記者に伝えた、「それは神様が私たちに与えた運命だから、受け取るしかない」。

米国はすでに50万ドルの緊急援助を現地被害者に送っている。イタリア政府が27トンの援助物資を運送中。近隣のマレーシア、シンガポール政府も被害者捜査チームを送っているという。

国連児童基金(ユニセフ)はテント約2000張などの援助物資を準備、空港が被災したため周辺都市からう回して輸送されている。

米地質調査所によると、震源はインドネシア首都ジャカルタの東から250マイルにあるジョグジャカルタ市の南西25キロの海底で、地震の規模はマグニチュード6・2。地震は早朝起きたため、睡眠中の住民らが多数犠牲になった。

葬式(Getty Images)

負傷したお年寄り(Getty Images)

臨時の遺体安置所(Getty Images)

倒壊した家屋の瓦礫山(Getty Images)