【大紀元日本5月26日】台北の地方検察署は24日午後、証券取引法違反、マネーロンダリング防止法違反の容疑で、陳水扁・台湾総統の娘婿・趙建銘容疑者、婿の両親・趙玉柱夫妻、趙容疑者の弟・趙建_xun_夫妻に対して事情聴取を行い、同日夜半過ぎに終了した。趙容疑者の両親および弟夫妻は口座を貸したのみであると判断され、事情聴取後に釈放された。検察側は、趙容疑者に対して、インサイダー取引の可能性が高いとして勾留した。
自由時報によると、検察側は同案件にかかわっているもう一人の容疑者を調査中という。趙容疑者は調査中の容疑者の名前を聞かれた際、顔色を変えたことから、2人は共犯である可能性が高いと見て、ウソの証言や証拠隠滅する恐れがあるとし、勾留したとみられる。
検察側は23日、「寛頻房訊公司」の游世一社長に対して事情聴取した際、趙容疑者等との夕食会で、「台湾土地開発公司(以下、台開)」の株売買の詳細に言及したことを認めた。同供述は趙容疑者が勾留された重要な証言となった。
しかし、趙容疑者は、株の取引詳細については分からないと主張した。検察側は趙容疑者が重要なことを避けているとみている。また、マネーロンダリングについて、検察側は趙氏が持つ資金の流れの調査を行い、父親・趙玉柱氏の口座が核心として、母親・簡水綿氏、弟夫妻の口座を含め、長期にわたり「寛頻房訊公司」の游社長および国票証券の蔡清文等との間に、頻繁に資金の出入りがあったことが明らかとなり、「台開株の取引開始前より、取引後により密接となった」という。さらに、趙玉柱が所持する口座は実際、趙容疑者が直接に関与していたとみられる。
検察側はここ数日間、夕食会に参加していた彰化銀行、台開の幹部、游社長、蔡清文会長らに事情聴取を行った。游、蔡両氏は同案件に大きくかかわっているとみられ、検察側は裁判所に対して勾留を申請したという。
台湾総統の親族が犯罪の容疑で事情聴取され、総統の娘婿が検察側に勾留されたことは、台湾の司法史上初めて。陳総統は同日の夜に新聞発表を行い、司法の公正を信じ堅守し、検察側の独立調査を尊重することを示した。陳総統は、法律の前に人々は平等であるとし、決して身内をかばうことはせずに、司法の調査結果に従う考えを示した。また、陳総統は社会各界に対して、間違った情報を流さずに、調査結果を待ち、真相を明らかにすることを望むに言及した。
24日、趙容疑者の父親・趙玉柱し(中)は台北地方検察署へ調査局職員と同行(中央社)
24日、趙容疑者の母親・簡水綿氏(中)は台北地方検察署へ調査局職員と同行(中央社)
24日、趙容疑者の弟夫妻(後方)は事情聴取に呼ばれ、台北地方検察署へ(中央社)
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