景気は回復軌道に乗ってきているがデフレ脱却には至っていない=首相

2006/05/25
更新: 2006/05/25

【ロイター東京5月25日】小泉首相は参院行政改革特別委員会の午後の審議で、現在の景気状況について「回復軌道に乗ってきているがデフレ脱却には至っていないというのが多数意見だと思う」との認識を示した。

民主党の若林秀樹委員の質問に答えた。

小泉首相は、景気拡大期がバブル期を越えて長期化しているものの国民の実感と合わないのではないかとの質問に対し「総理に就任当時は景気悲観論が国会でも取り上げられたが、現実を見るとさまざまな経済指標や専門家の意見では、景気は回復軌道にのってきているがまだデフレ脱却には至っていないというのが多数意見だと思っている」と述べた。

首相は、就任から5年間を振り返り、「金融機関の不良債権処理目標を達している。就任当時は不良債権処理をしていくと倒産も増え景気はますます悪くなる、デフレスパイラルに陥ると言われたが、結果を見れば、失業者も減り、企業の求人数も増えており、有効求人倍率も1以上に回復している。倒産件数も毎年減ってきているし、会社を立ち上げる数も増えている。そういうことから、大方の識者がみている通り、景気は回復軌道にのってきている」との見方を示した。

さらに、「フリーターとかニートとか回復軌道にのることができない人たちへの対策が必要との声も出てきている。ただ、大方の見方としての改革の成果としての好転というのが妥当な見方だと思う」とした。

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