米国務副長官:中共が抱える問題は山積み

2006/05/12
更新: 2006/05/12

【大紀元日本5月12日】米国務副長官ロバート・ゾーリック氏は、下院の国際関係委員会で証言を行い、中国は急速に発展しているのだが、問題は山積みであると指摘し、「最も重要な問題点は、中共政権の基盤は、民主主義ではない上、共産主義の理論も通用しなくなり、単純な経済成長と民族主義と化した。このような基盤は非常に弱く、随時に異変が生じうる」と分析した。

中央社の報道によると、米国下院の国際関係委員会は5月11日、「中国の突起」というテーマの公聴会を開き、ゾーリック副長官は招かれたという。

また、国務副長官は、「中国の表社会は、非常に繁栄しているように映っている。軍事力が増強され、国際影響力も益々強くなった。しかし、詳しく分析してみると、問題は山積みである」と指摘、以下のいくつかの問題点を挙げた。

1.約1億5千万人(米国人口の約半分)の流動人口が、農村から都市部に流れ、そのうち多くの人は住所不定。約2億人の生活は貧困状態である。

2.中国の国土は非常に広いのだが、しかし、半数の人口にあたる6億5千万人は、8・2%の国土に集中している。この面積は、米国のテキサス州に相当する。テキサス州に6億5千万人が居住していたら、どういうことになるだろうか。

3.専門家の研究結果によれば、2025年までに、中国の人口が1億4百万人を増加する見込み。米国総人口の3分の1に相当する。

4.中国の耕地面積は、国土の13%に過ぎない。沿海地域と内陸部の貧富格差が激しい。全国で約1億6千万人は極貧で、毎日の収入は1ドルにも満たない。

5.約1億5千万人の30代以下の農民は、都市部に流れている。

6.全国の銀行には、25%から30%の不良債権を抱えている、その大半は国営企業が倒産したための借金。

7.全世界で環境汚染が最も深刻とランクされている10の都市のうち、7つは中国にある。

8.官僚汚職が非常に深刻で、政権の合法性を脅かす可能性が生じた。全世界の(政治)透明度ランキングで、中国は78番目。

9.国民の民主意識が日々高まり、抗議事件が続発している。中共政権の統計によると、昨年一年間に、8万7千件の暴動が発生したという。