【大紀元日本4月25日】米ホワイトハウス前で20日に行われた胡錦濤主席の歓迎式典で、胡主席のスピーチを遮り、報道陣席からブッシュ大統領に「胡錦涛に殺人を止めさせてください」「法輪功に対する迫害をやめさせてください」「中共は法輪功学習者の生体から臓器を摘出している」などと叫び、中共の法輪功迫害に抗議した大紀元の女性記者・王文怡(ワン・ウンイ)氏(47)が釈放後、声明文を発表、ホワイトハウス事件に至った心境を語った。
4月20日、法輪功学習者である、大紀元記者・王文怡氏が、中国での迫害や学習者の生体から臓器を摘出している件について抗議した(AFP/Getty Images)
次は、声明文の全訳。
昨日、私はワシントンDC連邦裁判所から釈放されました。私がなぜ胡錦濤主席発言の最中に抗議を行ったのか、心境を述べたいと思います。
3月9日、大紀元は、大勢の法輪功学習者を監禁し、彼らの生体から臓器摘出している中国瀋陽の蘇家屯秘密収容所の存在をスクープ報道しました。この事件が報道されると、中共は即座に収容していた蘇家屯の法輪功学習者たちを移動させ、証拠を隠滅して事件を否定しました。この時点で、私は医者であり、そして臓器移植に関する研究を行った経験があることから、この事件の行方を追うことにしました。
この衝撃的なニュースを持ち込んだのは2人の証言者でした(編集者注:一人は日本でも取材活動したことがある中国人記者。もう一人は、蘇家屯秘密収容所の関連病院遼寧省血栓中西医結合医院の元看護婦、同証人の前夫は、実際に臓器摘出にかかわった執刀医)。
3月初めから、私はこの2人の証言者に同行して大手の国際メディアの取材および議会前で事情陳述しました。それと同時に、私たちは2001年から2003年の間に、中国各地の強制労働収容所に監禁された大勢の法輪功学習者から臓器が摘出されていたという情報も得ました。
この臓器収集ビジネスから手を引こうとする者は、直ちに身の危険を案じなければなりません。
臓器移植のために中国を訪れた患者らによると、臓器は法輪功学習者からのものだと病院関係者から言われたそうです。この臓器収集ビジネスを知る医師らは、臓器摘出の実態は、人間の想像を遥かに超えるほど残酷であり、大紀元で報道された臓器摘出の模様よりも遥かに凄惨だと言いました。彼らは、この国家犯罪の全容が世界に明らかになると、あまりの残虐さに誰もが呆然とするだろうと明かしています。
大紀元は彼らと密にコンタクトを取っていますが、彼らは殺されることを恐れ、あえて表にでてきません。彼らは、慎重に米政府と国際メディアの見解の行方を観察しています。なぜなら、彼らの身の安全が保証される環境が必要だからです。
私は、米政府がこの事件を知る必要があると感じ、政府機関に同事件に関する最新情報を提供してきました。
患者は、生体からの、健康な臓器を求めています。多くの患者を集めたい中国の病院は、電話で生きた法輪功学習者から臓器を摘出していることを明かし、それは録音されてもいます。また、ほとんどの病院は、2週間から1ヵ月で適応する臓器が見つかる事を公に発表しています。時には、臓器を見つけ、移植手術を終えるまでに一週間しかかからない場合もあります。
多言語で書かれた瀋陽の臓器移植センターのネット広告によると、患者が中国へ来てから移植手術を終え、日常生活に戻るまでに長くても3週間しかかからないそうです。
蘇家屯秘密収容所の事件が報道されると、このホームページは直ちに削除されました。私自身、臓器移植に関して詳しいのですが、中国には各地に大規模な「臓器バンク」があるということが分かります。この事件を思うと、心が痛みます。
中国には、何万人もの法輪功学習者が行方不明となっており、家族は彼らがどこにいるのかも分からないのです。
私がここで強調したいのは、今この瞬間にも、多くの法輪功学習者が、生きたまま臓器が摘出され、移植に使われているということです。私たちの調査から、これは明らかであり、更に病院はこの臓器移植手術のペースを上げて行っていることが分かっています。
生きた法輪功学習者から臓器が摘出されているというニュースが報道されると、中共は直ちに臓器移植に関する管理条例『人体臓器移植管理暫定規定』を発布しました。この条例は違法な臓器売買を取り締まる目的だそうですが、この条例が有効になるのは7月1日からです。その一方で、たくさんの病院は臓器移植の手術を早急に受けるように、患者に勧めています。病院は、5月1点xun_ネ降は、臓器を探すのが難しくなると説明しています。調査員と病院側の電話での会話は録音されており、オンラインで聞くこともできます。
中共はこの大掛かりな臓器ビジネスを隠蔽しようとしており、臓器移植手術を猛スピードで行っています。毎日、大勢の法輪功学習者が、臓器摘出の犠牲となっているのです。
私には子供がいますが、一緒に過ごす時間もなく、彼らをニューヨークに置いてきました。私は、各政府機関、メディア各社を訪問しました。私は、生きた法輪功学習者からの臓器摘出というおぞましい犯罪を直ちに止めてほしいと思っています。そして、今にも臓器摘出の犠牲になろうとする法輪功学習者を助けてほしいと思っています。
私がコンタクトしたあるメディア会社は、生体からの臓器摘出が本当だと信じると述べました。しかし、中国からの圧力や、彼らの国家と中国との関係がこじれることを懸念し、この事件は報道できないと明かしました。
4月19日、ブッシュ大統領と胡錦濤主席の会談前日、私は米政府が開いた中国人権問題に関する公聴会に出席しました。しかし、法輪功学習者たちが生きたまま臓器摘出されている事件を、命をかけて証言した2人の証人は、話すことを許可されませんでした。公聴会で証言陳述ができないと知った二人は、勇敢にも4月21日に記者会見を開き、公に証言することを決心しました。
公聴会の後、私は法輪功学習者からの臓器摘出の実態に関し、人々の関心を集めるために何かしなければならないと思いました。4月20日、記者としてホワイトハウスに向かいました。ブッシュ大統領と胡錦濤国家主席が握手しているのを見て、私は叫ぶのを止めることが出来ませんでした。
私は、臓器摘出の被害者となった法輪功学習者、そして今にもその犠牲になろうとする彼らのために、叫びました。拷問、組織的虐殺の犠牲となった彼らのために叫びました。
米大統領や、その他世界のメディアには、もうこれ以上中共に騙されてほしくないのです。胡錦濤主席には、江沢民のやり方に従って、法輪功学習者を迫害してほしくないのです。
生体からの臓器摘出は、最も人道に反した行為であり、最も凄惨であり、大規模なジェノサイドが今、私たちの目の前で繰り広げられているのです。
この臓器収集の実態は、私たち人類が力を合わせて止めなければなりません。これに関する情報は、何度も隠蔽されました。私には、公の場で、訴えるという方法しかなかったのです。
私は、アメリカの精神に従って、実行に移しました。これは、アメリカと、更には人類の尊厳を守るためだったと思っています。
その後、私は1日拘束されました。釈放されると、たくさんのメディアが私を待っていました。彼らは私に、「なぜ?」と聞きました。
釈放されてから、私はメディアのインタビューを受けました。ある大手メディア会社のインタビューを受ける直前、私はエレベーターに乗っていたのですが、テレビ局のプロデューサーは、私にはっきりと告げました。「臓器に関しては、触れないでくれ」、と。法輪功学習者からの臓器摘出という情報は、過去6週間、隠蔽されてきました。
メディアは、ホワイトハウスでの私の抗議活動に関して報道しましたが、なぜそのような行動に出たのかについては、報道していませんでした。
アメリカは人権を重んじる国だからアメリカなのです。今回暴露された大規模な臓器摘出の事実は、私たちの良心の前に突きつけられた挑戦状です。このような犯罪、罪悪は決して続けさせてはなりません。
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