パレスチナ:ハマス新内閣、破産宣告

2006/04/08
更新: 2006/04/08

【大紀元日本4月8日】イスラム教原理主義組織ハマスは、国庫が底についたため、公務員に対してすでに3ヶ月分の給料、約1億1800万米ドル(約210億円)の未払いが続いているという。自治政府の新内閣を発足して1週間も経たないうち、最初の危機に直面した。

パレスチナは、外交で孤立し、援助が断ち切られた上、イスラエル政府によって税金が凍結されたため、アハマド・クレイ首相は5日、初回の内閣会議でパレスチナ自治政府の破産宣告をし、国際社会に対して、同国に対して援助を打ち切らないよう呼び掛けた。

自由時報によると、クレイ首相は、「財政省は元の負債および国債のほかに、引き継いだのは空っぽの国庫であり、さらにパレスチナ新政府の国庫財政の問題を処理してくれる銀行がない」と苦境を述べた。

国庫状況に詳しい政府職員によると、「銀行がなければ、政府を管理することができない」と語った。ヨーロッパおよびアラブ国家は援助金を銀行に預け、自治政府がそこから14万人の政府職員の給料およびその他の出費に充当している。

米国および欧州連合にテロ組織と見なされ、イスラエルに対して暴力で対応するハマスは、今回の苦境はハマスに対する国際社会からの反対勢力が企てた経済戦争であると指摘した。ハマス出身のある閣僚によると、ハマスは強硬対策を取る可能性があるとし、すなわち、政府職員の個人の銀行口座開設を許可し、援助するアラブおよび欧州各国より直接給料を支払う方法であると述べた。情報によると、一部の援助国は同方法を考慮しているという。