【大紀元日本3月29日】香港誌「動向」はこのほど、胡錦濤主席が2月下旬に中央政治局拡大会議において、亡党の危機が激化していると、再度警告を発したことを取りあげ、一党専制の強化による政権の維持は徒労に終わるとした。
2月下旬、胡錦濤は、中央政治局拡大会議において、次のように述べた:我が党は、現在、亡党の危機に直面している。これは、弱まったり、緩和したりしているのではなく、激化している。社会における様々な矛盾が日増しに激化しているが、主要な矛盾は、民衆の利益と党の執政及び政策との矛盾である。
胡錦濤:政治性の災難が発生する
胡主席は「一部の地方、部門の指導者のグループにおいては、指導権が変質し、人民を欺く官僚が独占するところとなっている。この問題について時間の猶予はなくなっており、強力な作業チーム、調査チームを組織し、法に従って解決し、人員の異動と併せて進めていく」としている
胡主席は、一部の地方党政幹部が、中央に対して圧力をかけ、行政権、人事権、財政権、立法権を含めて様々な要求をし、中央の方策を深刻なまでに妨害し、また、組織の原則や党の紀律に対し、深刻なまでに背いたことを批判した。
調査に基づき、中央に関する方針、政策、措置が地方で如何に貫徹されているかについて、胡主席は「党の建設、党と民衆との関係、社会民主という3つの方面において、非常に劣っているもの、やや劣っているものが大部分を占めていた。これは、現在の政治的局面において反映され、党の業務が受動的であることに反映され、最終的には、党の危機の激化という形に反映されている」としている。胡錦濤はさらに、次のように警告している:この受動的局面を克服できなければ、政治性の災難が発生することになるだろう。これは、主観的な意思をもって変えることのできる法則ではない」と述べている。
地方高級幹部:三民主義を実施することで問題は解決できる
春節の時期、胡錦濤、温家宝、曽慶紅、呉官正などが地方の視察を行った際、省級の党指導幹部に対し、①民衆と党の関係がなぜ緊張しているのか②改革開廟xun_ネ来、民衆について、政治面、生活面において空前の向上が見られたにもかかわらず、様々な訴えが激烈なまでに発生し、そのほとんどが合理的なのはなぜなのかの二つの問題を提起した。
胡錦濤は、中央は、いかに調整すればよいのかを考え続けていると述べるとともに、幹部の隊列の素質及び育成の問題は、既に国家の前途と党の生命にかかわる問題であると述べている。
最近、国務院弁公庁の「簡報」と新華社の「内参」は次のことを報じた。地方の党政高級幹部が、如何なる主義も信じず、お金と権力しか信じていないことを率直に認めている。彼らはさらに、「いっそのこと再度開放をし、三民主義、資本主義的社会制度を実施すれば、おそらく全てが解決でき、祖国の統一も可能となる」と述べている。ある幹部は「3つの代表、保先(保持共産党員先進性教育活動)等の学習は、全て形式的なものであり、全て偽りである。これが真実であると信じる者は何人いるのか?おそらく、5%にも満たないであろう」と本心を語っている。
中央書記処が公布した7つの「決不准(~してはならないの意)」
最近、中央書記処が、党政幹部の7つの「決不准」を定め、下達した。その内容は①グループ内で派閥、徒党を組んではならない②中央の方針、政策、方策に対して面従腹背してはならない③授権、批准を経ずして、様々な名義で域外、外国で文章を発表してはならない④いかなる形式であれ、党、政治、国家、軍隊に係る機密、秘密資料を漏洩してはならない⑤中央の決議、方策に背くような言論を発表してはならない⑥政治的なデマを振り撒いてはならない⑦家族、子女が、政治的、社会的利益を得ることを放任してはならない。
今年初めに二つの部門が新設
今年初め、中紀委、監察部、総参保衛局、公安部等によって、2つの作業部門が設置された。一つは、庁級以上の高級幹部が域外、外国において保有している資産の状況を専門的に調査する部門、もう一つは、庁級以上の高級幹部に係る外国パスポートの保有状況を専門的に調査する部門である。
むすび
盲人が提灯を灯すのはろうそくを無駄にするだけ(無益なこと)
現在、中共は、内政、外交において困難に直面しており、実に苦しい日々を送っている。これはまさに、中共が50年余り堅持してきた一党専制の結果である。
胡主席は、亡党の危険を察知しているものの、その病源を回避しているために、一党専制を放棄することを拒絶し、政治改革を行うことを拒絶している。その一方で、「三つの代表」を高らかに唱え、「保先」運動を始めることで、「執政能力を高める」ことを望んでいる。これは、一党専制を強化することによって、危機を解決しようとすることでもあるが、矛盾を来たしているのではないだろうか。「作業グループ」なるものを組織し、2つの責任部門を設置したほか、「7つの不准」を規定するなど、自己救済のための措置が次第にレベルアップしているが、これらは全て徒労である。民間のことわざでいえば、全ては、「盲人が提灯を灯しても、ろうそくを無駄にするだけ」である。
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