【大紀元日本2月24日】中国訪問中の二階俊博経済産業相は22日、北京の中南海紫光閣で温家宝首相、唐家セン国務委員らと会談を行った。懸案の東シナ海ガス田問題は、進展が見えず、3月にも協議を再開することで合意。温首相は、日中の関係改善について、「今日になっても、日本の指導者の一部が日中間の歴史を正しく認識していないのは残念である」として、中国共産党の主張する歴史認識を受け入れるよう求めた。
二階経産相は、中国の薄熙来商務相とも会談を行ったが、会談の内容は明らかにされていない。ロイター社の「中日部長会談後の沈黙」という報道によると、東シナ海ガス田問題はまったく進展が見えなかったという。会談後の記者会見で二階氏は、対立したままでは問題は解決せず、平和的な解決方法を探らなければならないとの考えを示し、そのうえで、両国は東シナ海問題に関して、3月に北京で4回目の協議を行うことに同意したと発表した。
各メディアは、二階氏の今回の訪中は、小泉首相の日中関係を改善したいという意向のであるとして、多方面の注目を集めた。米紙ウォールストリート・ジャーナルの報道では、小泉首相は、二階氏訪中にあたり、今回の会談で日中関係改善に向けての道筋をつけてほしいとの意向を示しており、さらに、将来の両国の友好関係に話が及んだ場合は、慎重に対処するよう二階氏に指示したとされる。ただ、小泉首相は、靖国神社参拝に関しては、依然断固とした信念を堅持しており、22日にも首相官邸で記者団に、「もう靖国は外交カードにならない」と述べた。