【大紀元日本2月2日】北京の全国最高法院(日本の最高裁にあたる)の前には、直訴を受け付けてもらうために、長年に渡って訴え続けている人たちがいる。彼らの大半はボロボロの衣服をまとい、真冬には太陽の光で暖を取り、夜はビニールシート一枚を寝床にするという野宿生活を送っている。また、一部の人たちは自分で建てた簡易小屋で生活している。毎年冬になると、凍死者が続出するという。
警察は頻繁に彼らに奇襲を仕掛け、逮捕したり、簡易小屋を壊したり、生活用品を没収したりする。ある近所に住む人は、「ここにいる直訴者たちは、とても強靱だ。警察から何度取り締まりを受けても、彼らは必ず戻ってくる」と語った。
旧正月29日は底冷えするような寒さで、雪が今にも降りそうな天気だった。最高法院の鉄門の前では、2人の直訴者が一杯のお粥を分け合って食べていた。中にはわずかな野菜の葉っぱしかなく、見るからにまずそうだ。彼らは毎日、このような質素な食事で飢えを凌いでいる。
最高法院の前で40数年間、直訴生活を続けてきた陳寿田氏は、500元(日本円約7000円)のポケットマネーをはたいて直訴者らにピーナッツやカステラなどをふるまった。たちまち大勢が陳氏のもとに集まり、道端にしゃがんでカステラを食べ始める人もいた。ある直訴者は「共産党が私たちにこんなことをしてくれたことはない。私たちは互いに支え合うしかないのだ」と心情を語った。
お菓子を無料配布する陳さんの周りに集まる直訴者たち (大紀元)
直訴者が訴える案件は、ほとんど法廷の審判を受けられず、公正な解決が得られない。そのため、直訴者らは長年に渡って訴え続け、貯金を使い果たし、病気を患い、最後は路上で息を引きとるというケースが多い。
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