【大紀元日本1月22日】ネパールのギャネンドラ国王政権に反対する政党は21日、約1万5千人を率い大規模デモを行った。今回のデモは、約1年前にギャネンドラ国王が議会を解散し、親国王派のみで独裁政権を成立した以来、反対党にとって3年以来最大規模である。ドイチェ・ベレ(ドイツの声)が伝えた。
1年前、ギャネンドラ国王は全権掌握し、議会を解散すると同時に国民の基本的権利を剥奪した。国王は、すべてが毛沢東主義派に対抗するためであるとしたが、同行動は国内外より強く譴責された。7つの政党で聯合した反対党は、王室の独裁専制に反対し、民主を求め、政治犯を釈放するために、何度もデモを行ってきた。最大規模のデモといわれる今回の活動に、ネパール南部から約1万5000人が参加したという。
ネパール政府は反対党のデモ行進を阻止するため強硬手段を取った。これまで、反対党のデモ計画を阻止するために、首都カトマンズに対して戒厳令を敷き、1万5000人の警察隊を町中に巡回させ、有線電話および携帯電話の通信を遮断し、200人あまりの反対党政治家および支持者を拘束したという。
また、政府当局はデモ参加者を退散させるために、以前のように棍棒でデモ参加者を殴打するのではなく、催涙ガスおよび武器を使用する構えである。デモ参加者らは警官隊に対して、投石し、民主回復を叫んだ。
実際、反対党は20日に政府に対する大規模の抗議デモを計画したが、政府当局の戒厳令により取りやめたという。
政府当局の情報によれば、政府は20日のみで、210人の関係者を逮捕したという。21日の当日はさらに200人あまりが逮捕され、6人の警察官を含む50数人が負傷したという。
ネパール政府は、この混乱に乗じたマオイスト(毛沢東主義を標榜する反政府組織)の襲撃を防止するために、デモ活動は断固として禁止すると示した。ネパールは10数年以来、政局の不安定が続いている。これまで、政府およびマオイストとの武装衝突で、すでに1万2000人以上が死亡した。