【大紀元日本12月24日】共同通信社中国語部門は20日、日中関係に関する十大ニュースを発表した。これら十大ニュースの項目を分析すると、中国共産党の一方的で身勝手な理由によって日中関係が冷え込む一方、共産党とは関係のない民間交流は相変わらず活況であることが判明した。
(1)中国で反日デモが頻発
共産党の支配下にある中国では、何らかの形で共産党が関わっている街頭デモしか起こりえない。それらの証拠としていくつかの中国語情報サイトに政府機関からのデモ実施に当たっての注意書きが掲載されていた。したがって今春に起こった反日デモは共産党が推進したものであることは明らかである。なお、共産党がなぜ反日デモを盛り上がらせたかについては、大紀元社説「共産党についての九つの論評」で暴露された共産党の真の姿を知った多数の中国人が相次いで共産党を脱党するなど、共産党に対する中国民衆の不満や批判の矛先をそらす目的があったことなどが指摘されている。
(2)日本政府による民間企業への東シナ海試掘権設定の許可
日本政府が自国の排他的経済水域に関して帝国石油が申請していた試掘権設定を許可したことは、日本の資源確保の観点から見て当然の行為である。この許可行為に対して反感を持つのは、共産党の身勝手な反応である。
(3)中国向け政府開発援助(ODA)2008年までに停止
核兵器を保有し、有人宇宙船打ち上げ成功を宣伝するような国に今までODAを続けていたこと自体、日本政府の「中国人に対する破格の厚遇」である。財政赤字の解決が課題となっている日本にとって、中国へのODA停止はむしろ遅すぎると言えよう。
(4)日米「共同戦略目標」で台湾海峡問題を挙げたことに対する中国の抗議
台湾は自ら民主主義政治を実現させた自由主義陣営の盟友である。その盟友のすぐ傍、海峡の向かい側に、核兵器や近代兵器の増強をちらつかせ、台湾侵攻を念頭に置いた軍事訓練まで行った国がある現状において、盟友である台湾の安全保障を日米共同戦略目標に挙げることに何らおかしなところはない。それに対して共産党が支配する中国が抗議をしたことによって、中国共産党が本気で台湾を侵攻しようとしていることが露呈されたと言える。
(5)第二次世界大戦で中国に遺棄された化学兵器の処理問題の緩慢な進捗
日本で第二次世界大戦時に投下された不発弾が発見された場合、たとえそこが米軍基地に近いところであっても、在日米軍に費用、人員を負担させて不発弾処理を米軍にさせることはない。また、かつて他国に軍を駐留させた際に敷設した地雷の除去を、数十年も経った後にその国に申し出る国もない。化学兵器の処理に関する日本政府の申し出も「中国人に対する破格の厚遇」の一環である。ところが中国共産党はそれを当然のように受け止め、しかも進捗の遅さに不満を持っている。化学兵器の迅速な処理が必要であることは理解できるが、この中国共産党の態度は傲慢にさえ見える。
(6)小泉首相の五回目の靖国神社参拝
上の5つの理由から、日中関係の冷え込みは中国共産党に責任があることが明らかである。しかし中国共産党は日本の首相の靖国神社参拝を理由に挙げて両国間の外交を延期し続け、日本政府にその責任を転嫁している。この抗議は明確な内政干渉であり従来こういったことを相手側に伝えてこなかった日本外務省の怠慢も大いに責められるべきである。
また、残りの4項目は民間交流が相変わらず盛況であることを示すものとなっている。
(7)卓球の福原愛選手が中国の卓球ファンの間で大人気
中国遼寧本鋼チームに所属し、中国でも活躍する福原愛選手。今年8月には中国プロスポーツで初めての、中国国外でのリーグ戦が岡山県で行われ、両国間のスポーツ交流の一翼を担った。とはいえ中国国内でのテレビインタビューで16歳の少女に対して政治的な質問を連発し日本を糾弾しようとする意図明白なテレビ番組があったことも記憶に新しい。
(8)日中間の民間交流が拡大
今年1月~10月における両国間の人の往来が日本から中国へのべ281万人(前年比+4パーセント)、また中国から日本へのべ48万人が訪問した。さらに中国人留学生が約8万人と、日本への留学生の66パーセントを占めた。
(9)2004年度の日中間の貿易総額が初めて日米間の貿易総額を上回る
香港との貿易額も含めて日中間の貿易総額は22兆2005億円に達し、第二次世界大戦後初めて日米貿易総額20兆4795億円を越えた。
(10)遣唐使の墓誌が日本で展示された
遣唐使の墓誌が愛知万博をはじめ日本各地で展示され、天皇、皇后両陛下もご覧になられた。
ここで注目すべきことは、「最後の4項目は全て中国共産党と直接には関係のないこと」である。日中双方の一般市民による経済的および人的交流など、中国共産党の政治とは直接関係ない分野については、たとえ日中間の政治的関係が冷え込んでいても拡大し続けているのである。このことからも、日中両国関係を冷え込ませた責任は、自国民に支持されていない中国共産党にあることは明らかである。
(記者・微好)