【大紀元日本12月5日】 11月23日、中国西安市の聖心会所属カトリック教会が中国当局に強制的に取り壊された。現場で抗議したシスター16人が殴る蹴るなどの暴行を受け、5人が重傷を負い、病院で治療を受けている。米国の「対中国援助協会」が情報を公開した。
目撃者の証言によると、22日午後6時ごろから、数十人の男たちが長棒を持って現場に現れ、重機などで教会を取り壊し始めた。教会関係者らが止めようとしたが、暴力を振るわれたため、阻止できなかった。一晩で、教会の建物が全壊し、隣接する建物の壁が取り崩され、電線も切断された。隣の建物で暮らしている教会関係者が食事も作れないほど深刻な影響を受けたという。
23日午前、教会関係者らは市の宗教管理部門を訪れて陳情したが、冷静に対応するよう告げられただけだった。
23日夜、現場で作業する男性らが暴言を連発したため、シスターたちと再び衝突が起きた。40人以上の男性らは長い棒を手に、シスターらに殴る蹴るなどの激しい暴力を振った。通報を受けた警察が現場に現れたが、何もせずにそのまま立ち去った。
この事件で16人のシスターが負傷、そのうち5人が重傷、病院に搬送された。その他は軽い怪我で自宅療養をしているという。
米国の「対中国援助協会」は、聖職者らに対する暴力行為を厳しく非難すると共に、中国当局に真相の究明、加害者への懲罰、黒幕の摘発を要求し、被害者らの安全確保と治療費用の負担を求めた。
同協会の傅希秋氏(米国の神学院哲学博士候補者)は、国際社会に対しこの事件に抗議するよう呼びかけている。