中川経済相:東シナ海天然ガス田、日中閣僚級協議の考え

2005/10/03
更新: 2005/10/03

【大紀元日本10月3日】中川昭一経済産業大臣は2日記者会見を行い、中国と紛糾している東シナ海天然ガス田の開発に関する問題について、閣僚級協議を行う考えを示した。

ガス田開発問題については、会見の前日まで、日中の局長級の協議が東京で行われていた。協議は土曜日に終了したが、合意には至らなかった。中川経済産業大臣は今回の局長級の協議において、東シナ海の日中中間線付近の海域で共同開発を行う用意があると提案しました。ただし、中国側が現在行っている開発作業を中止すること、および当該海域の地質構造の資料を日本側に提供することを条件としている。

中国側はこれに対し、開発中止の要求には応じられないと答えた。しかし地質資料の提供については、共同開発に合意した段階で状況を考慮するとしている。

日本側は、中国が現在行っている天然ガス田の開発は、日本の排他的経済水域にある資源を奪い取り、日本の利益を侵害するものであるとして、中国に対し開発作業の即時停止を求めている。中国側は、天然ガス田の開発は中国近海で行っており、何ら争うものではないとしているが、日本側との対話を通じてこの問題を解決することを望んでいると示した。

世界的にエネルギーが逼迫している現在、石油と天然ガスの価格は上昇し続け、高止まりとなっている。それにつれて、石油・天然ガスの埋蔵量が豊富な東シナ海海域の経済戦略の価値も上昇している。

日本が中国に対し作業停止を求めているのは、排他的経済水域の日中中間線の西側にある「春暁」と「断橋」の天然ガス田の開発である。これらの開発区は日本ではそれぞれ「白樺」と「楠木」という名称がつけられている。