東京で「江沢民提訴シンポジウム」

2005/07/09
更新: 2005/07/09

【大紀元日本7月9日】「江沢民提訴シンポジウム」が徳永信一弁護士とNPO法人日本法輪大法学会の主催で7月2日午後、東京の豊島区民センターにて開催された。今回のシンポジウムは、今年4月12日に法輪功学習者に対する集団殺害罪と誹謗罪で中国の江沢民元国家主席、李嵐清元副首相、中国共産党の羅幹政治局常務委員、夏徳仁大連市長の4人の中国高官と在日本中国大使館を相手取り大阪地裁に提訴した案件で、「ストップ・ザ・集団殺害(集団殺害を即時停止)」と題して開催された。海外の独裁者を提訴した案件は、日本では初めて。シンポジウムには100人近くが参加した。

シンポジウムでは中国の人権侵害に関するビデオ「江沢民への審判」と「九評共産党(共産党についての九つの論評)」の第5評――「法輪功への迫害における江沢民と中国共産党の相互利用」が上映された。そして原告の一部が発表した中国で被った残酷な迫害経歴に、参加者達は強い関心を示した。

司会者の金井氏が「九評共産党」を紹介(大紀元)

原告代理人の徳永弁護士は、まず日本で江沢民を提訴する意義を説明し、これを機会に、東京の司法界や、中国の人権状態に関心のある全ての人々にこの訴訟を知ってほしいと述べた。

徳永信一弁護士の講演(大紀元)

そして彼はこの案件を引き受けた経緯を説明した。 訴訟の半年前、ある法輪功を愛好する中国人留学生が彼に、中国における法輪功への迫害の状況を紹介した。そこで彼が調査を行うと、中国駐日大使館のホームページで、ずっと何の根拠もなしに法輪功をオウム真理のような邪教だと主張し続けているのを見つけた。この主張には具体的な実例がなく、それが誹謗中傷であることが実証でき、良識を持つ人なら真相が分かるはずだと考え、名誉毀損罪で提訴することができると判断した。さらに、日本にも集団殺害の被害者がおり、この迫害をやめさせるために日本で提訴しなければならないと思った。そこで江沢民ら4人の中国高官と中国駐日大使館に対して総額6千万円の損害賠償を求めた。

鶴薗雅章氏の発言(大紀元)

日本法輪大法学会の代表者・鶴園雅章氏はあいさつの中で、日本の法輪功学習者が受けた迫害、例えば、脅迫電話を受けたり、パスポートが没収されたり、公共施設の利用が制限されたりしていることを暴露した。

続いて、「全世界江沢民審判大連盟」の代表者・佐藤国男氏は、「全世界江沢民審判大連盟」の設立について紹介した。 彼は、江沢民の犯罪は法輪功への残酷な迫害のみならず、私利私欲のために国家の財産を占用し、中国人民を裏切り国土を売却するなどの犯罪についての動かぬ証拠もあると指摘した。全世界29ケ国の弁護士35人からなる弁護団によって、2005年6月までに15ケ国で法輪功迫害の首謀者である江沢民に対して16の訴訟が起こされており、他の22名の中国共産党の高官に対する訴訟も含めると、合計47件以上もある。この訴訟は第二次世界大戦後、人類の人権の歴史において最大の国際人権訴訟と言える。

佐藤国男氏の発言(大紀元)

原告の一人で新潟県佐渡島在住の金子容子氏は、2002年5月に北京で法輪功の宣伝ビラを配っただけで、1年6ヶ月の強制労働教育を不法に課せられ、北京労動教養所に監禁された時の迫害体験を述べ、その手段は極めて残酷であったことが暴露された。長時間眠らせず、長時間強制労働させ、各種の拷問。そのような環境で彼女の健康状態は何度も悪化した。血圧が高くなり、最後に目が見えなくなった。日本政府や善良な日本人、法輪功学習者の援助を受けて安全に日本に戻ることができたと、彼女は再度感謝の意を表した。

迫害を紹介する金子容子氏(大紀元)

原告の一人、范悦氏は、大連市姚家拘置所では長さ20センチ、幅10センチの小さな腰掛に長時間座らされたり、砂が混じった野菜スープを食事と称して与えられたり、更には他の受刑者に監視されたりと、まったく自由のない迫害経験を話した。また、彼女は大連市労働教養院では「吊るし上げて殴打する」という拷問を受けたと言った。手足を強く引っ張られ「大」の字の形で、吊るし上げられ、傾けた椅子の背もたれの角を局部に当てられた。両足が大きく開かれた状態で、陰部、手のひらや足の裏を、指図された女性受刑者によって、木の板で叩かれた。手足がすべて赤く腫れ上がり、体が引き裂かれるような思いだった。同時に、女性受刑者から罵声を浴び掛けられた。この拷問は三十分も続いたと言った。

范悦氏は、自分は幸運にも、自由な社会に来ることができ、正常な生活に戻ることが出来たが、中国ではまだたくさんの法輪功学習者がもっと酷い迫害を受けているので、世界の善良な人々が正義の声を上げ、中国の法輪功学習者に救援の手を差し伸べ、この大災害とも言うべき迫害を、一刻も早く終わらせるよう呼びかけた。

迫害を説明する范悦氏(大紀元)

原告自らの体験と展示された残虐な体刑の写真に、参加者全てが驚愕した。

またシンポジウムでは中津川博郷衆議院議員、そして帝京平成大学教授の米田健三元内閣府副大臣の挨拶文が読み上げられた。