キュウリはカロリーが非常に低く、脂肪の生成を防ぐ効果があります。体重を減らすだけでなく、体を強化し、血糖値と血圧を下げる効果もあるのです。
最も人気のある減量野菜、天然美容剤、糖尿病患者向けの食品だと言えます。真夏に大量に生産され、水分含有量が98%であることから、夏には欠かせない野菜ですね。暑さを和らげ、喉の渇きを潤し、二日酔いや肝臓を保護してくれます。
持ち運びに便利な夏の「水分補給」
真夏と言えば誰もがスイカを思い浮かべます。スイカは水分がたっぷりで甘くて喉の渇きを潤し、夏の暑さを和らげ、食欲をそそります。心、肺、胃の余分な熱を効果的に取り除き、涼しさをもたらしてくれますね。
キュウリはスイカと効能がよく似ており、スイカに比べて、きゅうりは価格が安いだけでなく、持ち運びにも便利なので、夏の暑い季節にはキュウリを2本持って出かけると、熱中症予防や暑さの緩和に効果的ですね。水分を補給し、喉の渇きを潤してくれます。
キュウリが熱を取り除くことができる理由は、その水分含有量の多さだけでなく、その薬効にもよるのですね。
伝統的な中国医学では性質と味を重視しており、性質は人体の経絡を流れるエネルギー(気)の陰陽の勢いとバランスを指し、味(甘い、酸っぱい、ショッパイ、苦い)などは、内臓と食物の相性に相当し、それによって陰陽五行のバランスが産まれます。
木は燃えて火を生み、灰は燃えて土に帰り、土を掘れば金を見出し、金の表面に水が産まれ、水は木を育てるという循環のどこかに属します。それぞれが相生(陽)と相克(陰)を持ち、水、木、金、土、火のどれに分類されるかで、相性が分かります。
『本草綱目』(ほんぞうこうもく:中国の漢方医学と薬草学の古典で、薬物、薬用植物、動物由来の薬物、鉱物などに関する包括的な情報が記されている)『本草撮要』(ほんぞうさつよう:薬物学と漢方医学の古典的な文献で、特に薬草に関する情報が記されている)などの古書によると、キュウリは冷性で陰に属し、脾臓、胃、大腸、肺の経絡に入り、甘くて苦い、そして味が良いとされています。
苦味は、中国医学で言うところの「心」に入る可能性があります。熱を取り除き、熱を和らげ、落ち着きのなさを和らげ、喉の渇きを癒し、腸に潤いを与えます。中医学の五行は、甘味と苦味の組み合わせが塩味を変化させ、腎臓に入る役割を果たすと信じていました。
腎臓は水を司り、体の水分系を浚渫(しゅんせつ:水底をさらって土砂などを取り除くこと)し、利尿剤として作用し、熱を追い出し、水分を素早く補給します。
口腔潰瘍や歯肉の腫れの予防と治療
伝統的な中国医学では、「心」は舌に開き(中医学では、舌は心の関連器官とされており、舌の状態を観察することで、心の健康状態や不調を判断しようとします。舌の色、形、舌苔(舌の表面の薄い白いコーティング)、舌の動きなどが心のバランスを示す重要な指標です)、脾は口に開き(脾臓は中医学では消化と栄養吸収の役割を果たす臓器とされており、口との関連が強調されています。健康な脾機能は食事の消化と栄養の吸収に関与し、食べ物を口から取り入れることから脾と口は結びついているとされています)
人体の上の歯は胃の経絡に、下の歯は大腸の経絡に属するとされています。(中医学では、歯も体内のエネルギー経絡に関連づけられており、上の歯は胃のエネルギー経絡に、下の歯は大腸のエネルギー経絡に属するとされています。この理論は、歯の健康状態が特定の臓器や経絡の健康に影響を与える可能性があるという考え方です)
そのため、脾・胃・心・肺・大腸の経絡に入るキュウリは、過剰な熱によって引き起こされる口内炎や歯茎の腫れなど、口の中の炎症症状を改善することができると言われているのです。
(続く)
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