今年110歳を迎えたトロント在住のマリー・ローザ(Marie Rosa)さんは、1世紀以上にわたる人生の中で、第一次世界大戦、第二次世界大戦、世界恐慌、そしてCOVID-19のパンデミックを経験し、カナダの17人の首相の交代を見届けてきました。
CTVの報道によりますと、先日、マリーさんが入居する介護施設で特別な祝福イベントが開催され、彼女が現在カナダで最高齢の存命人物となったことが正式に発表されました。

会場には親族や施設職員のほか、多くの政界要人も駆けつけて祝福したほか、象徴的な王冠の継承式が行われました。今年4月に同じく110歳で亡くなった前記録保持者のバーデット・“バード”・シスラー(Burdett “Burd” Sisler)さんから、マリーさんへとその名誉が引き継がれました。
マリーさんは1915年9月17日、カナダで女性参政権すらまだ認められていなかった時代に生まれました。
第二次世界大戦中、彼女は縫製工や作業長として働きました。若い頃に世界恐慌を経験したことから、一生涯にわたって節約を心がけ、物を無駄にしない習慣が身につきました。
娘のキャシー・シニサロ(Kathy Sinisalo)さんによると、母親は常に家族に対して「どんな物も無駄にしてはいけない」と話し、バターを包んでいた紙でさえ、最後のひとすくいまで綺麗に削ぎ落としてから捨てていたといいます。
現在マリーさんは言葉を発することが少なくなりましたが、若い頃に好きだったことについて話が及ぶと、今でもとびきりの笑顔を見せます。
旅行に加えて、彼女は生涯を通じてファッションを愛してきました。110歳になった今でも、大切な場面ではいつもお洒落をして髪を整え、最高の姿で人に会いたいと望んでいます。
家族にとって長寿以上に貴重なのは、彼女が遺してくれた精神的な財産です。
71歳になるキャシーさんは、母親が年を重ねるにつれて少しずつ言葉を失っていく姿を見て、心の中でとても寂しく思っていると明かします。しかし、「お母さんに伝えたい言葉はすべて伝えられましたか?」と尋ねられると、笑顔で「ええ、すべて伝えたと思います」と答えました。
娘の答えを聞いたマリーさんは、静かにうなずき、慈愛に満ちた眼差しで応えました。
現在、マリーさんは4世代が揃う大きな家族に囲まれています。娘、孫、ひ孫たちが彼女の傍らに寄り添い、家族も互いに一緒に過ごす時間をより大切にするようになりました。
では、110歳の長寿の秘訣とは何でしょうか。
キャシーさんは迷うことなく、母親が生涯を通じて最もよく口にしていた言葉を教えてくれました。「すべての人を愛しなさい。誰もがとても大切な存在なのです。あなたが人を愛せば、人もあなたを愛してくれますよ」
この愛は、これからも永遠に生き続けていくことでしょう。
(翻訳編集 解問)
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