多くの人にとって飛行機の利用は身近なものですが、空港に到着してから搭乗するまでの一連の流れは、緊張や不安を伴うことがあります。その過程で、何気ない行動が周囲の人に不快感を与えてしまうこともあります。特に搭乗時に一部の乗客が取る行動は、客室乗務員に歓迎されません。
搭乗時に「どうすれば客室乗務員を困らせられるだろう」と考える人はいませんが、乗客が無意識に行っている行動の中には、乗務員にとって迷惑なものがあります。旅行誌『Travel + Leisure』は最近、2人のベテラン客室乗務員にインタビューを行い、乗客にとっては当たり前に思えるものの、客室乗務員の仕事を増やしたり、場合によってはフライトの遅延を招いたりする搭乗時の行動について聞きました。飛行機を利用する際には避けたい行動です。
以下は、客室乗務員が乗客に離陸前までに改めてほしいと考えている習慣です。
勝手に座席を変更する
座席を変えたい理由は、多くの場合理解できます。同行者と隣同士に座りたい、中間席から窓側席に移りたい、あるいはトイレ近くの席を避けたいなどです。頻繁に飛行機を利用する人の中には、「事前の座席選択をしっかりしていなかっただけ」と考える人もいるかもしれませんが、それでも搭乗中に通路をふさいで座席交換の「交渉」をする乗客は後を絶ちません。
客室乗務員はこの行為を歓迎していません。その理由は単に搭乗手続きが遅くなるからだけではありません。
また、搭乗が完了しドアが閉まった後に、前方に空席が並んでいるのを見つけることもあります。例えば28Fから16Aへ移れる絶好のチャンスが目の前にあるように思えるかもしれません。しかし、自分でこっそり「アップグレード」する前に知っておくべきことがあります。客室乗務員はそのような動きをしっかり見ています。
旅行番組司会者で元客室乗務員のボビー・ローリー氏は、現在は運航を終了しているUSエアウェイズとヴァージン・アメリカで10年間勤務していました。「勝手に席を移動してはいけません。それは皆をイライラさせます」と同氏は語ります。
「多くの航空会社では足元の広い座席に追加料金を設定しています。また、ほとんどの航空会社では、どの座席を空席にしておくべきか、どの乗客が特定の座席を購入したかを表示するモバイル端末を乗務員に支給しています」
荷物整理に関する問題
航空会社が受託手荷物に料金を課すようになったことで、機内持ち込み手荷物だけで移動する乗客が増えています。その結果、客室管理はより難しくなっています。なぜなら、航空機は全座席分のスーツケースを収納できるだけの頭上収納スペースを備えるようには設計されていないからです。早く搭乗した乗客が頭上の収納スペースを優先的に確保できることは広く知られていますが、そのスペースを効率的に使うことも同じくらい重要です。
コンテンツクリエイターのケルシー・ロジャース(Kelsie Rogers)氏は、米国の大手航空会社で3年間勤務していました。彼女によると、乗客の行動の中で最も困るのは、頭上収納棚への荷物の入れ方だといいます。
「他の乗客の荷物を勝手に動かしたり、バッグを横向きに置いたりして、収納棚が閉まらなくなることがあります」とロジャースは言います。「しかも、収納棚がちゃんと閉まっているかどうか確認すらしない人もいます」
また、多くの収納棚には荷物の正しい置き方を示す図が貼られているにもかかわらず、乗客はスペースを確保しようと急ぐあまり、それを見落としがちだと指摘しています。ロジャース氏は、自分の荷物を入れるために他人の荷物を動かすことは些細なことに思えるかもしれませんが、本来は乗務員に任せてほしいと話しています。
さらに、通路で立ち止まってリュックの整理をしたり、電子機器を取り出したり、お菓子を探したりして、後ろの乗客を待たせる行為も好ましくありません。
「通路で荷物の中身を取り出さないでください」とロジャース氏は言います。「まず自分の座席まで行ってください。少しスペースに余裕ができてから、必要な物を頭上収納棚に戻せば十分です」

搭乗後にトイレへ行く
ローリー氏は、乗り継ぎ時間が短い乗客の場合、搭乗前にトイレへ行く時間がないこともあると認めています。しかし、搭乗口で十分な待ち時間があったにもかかわらず、機内に入ってからトイレに行きたくなる乗客については、不思議に感じると語っています。
「飛行機に足を踏み入れた瞬間に、『今行かなきゃ』という気持ちになるのです」と彼は言います。「何人かの客室乗務員は搭乗をスムーズに進めるために動き、別の乗務員は機内食の準備をしています。そのエリアに長い列ができると、業務の流れが本当に混乱してしまいます」
ロジャース氏はもう少し寛容な見方をしています。というのも、飛行機に乗った途端に突然トイレへ行きたくなる不思議な心理を理解しているからです。
「多くの客室乗務員が、離陸前にトイレを利用したいという乗客を面倒に感じていることは知っています。でも、その気持ちは理解できます」と彼女は言います。
ただし、できる限り搭乗口のドアが閉まる前に済ませておくことを勧めています。
「全員が座席に戻らなければ、飛行機は離陸できません」とロジャース氏は付け加えました。
ローリー氏はまた、離陸前に飲み水を求めることも離陸を遅らせる原因になると指摘しています。離陸前のドリンク提供は通常ファーストクラスのサービスの一部ですが、乗務員の人数では機内全体の乗客に対応することはできません。
「水を求める人の多くは薬を飲む必要があるからです」とローリー氏は言います。「もちろん客室乗務員は対応します。しかし、離陸前に飲み物を提供すると、その後に再び客室内を回ってゴミを回収しなければなりません」
そのため、水筒やボトルは搭乗前に満たしておくか、空港内の売店で飲み物を購入しておくのがよいでしょう。
(翻訳編集 解問)
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