中国潜水艦が核ICBM試射 狙いと米中関係への影響を分析
中国が潜水艦発射型ICBMを太平洋で試射。核戦力誇示、軍内部統制、対米交渉戦略という三つの狙いを軸に、国際社会への影響とリスクを読み解く。
7月6日、中国共産党(中共)の原子力潜水艦が太平洋に向け、核弾頭を搭載可能な大陸間弾道ミサイルを試射した。この動きに対し、多くの国が非難している。とりわけ注目するのは、習近平が5月に訪中したトランプ氏との間で「建設的な戦略的安定関係」の構築に合意し、9月には訪米を予定している点である。このような状況下での試射の意図は何か。アメリカとの軍事的緊張を高める意図があるのか。本稿では、中共には少なくとも三つの主要な狙いがあると考える。
潜水艦発射型戦略ミサイルの試射は、中共にとって重大な軍事行動である。1980年5月18日、中共は初めて大陸間弾道ミサイルの試験を実施し、「東風5号(DF-5)」を酒泉発射センターから打ち上げ、南太平洋の目標海域に着水させた。これにより、中共はアメリカ・ソ連に続き、三番目に大陸間弾道ミサイル技術を保有する国となった。
関連記事
米公的債務が40兆ドルを突破。膨らみ続ける巨大な借金は、将来の脅威というだけではなく、インフレや金利高騰を通じた「現在の生活費危機」そのものだ。財政規律を失った現状と経済崩壊の現実的なリスクに警鐘を鳴らす
米加貿易交渉の決裂背景にある、メキシコ・カナダを経由した中国製品の「大規模な積み替え貿易(関税逃れ)」の実態を論評。USMCAの優遇措置を悪用する問題点と、北米3か国が直面する現実的な選択肢を解説します
カナダと米国の対立背景にある「経済安全保障」の課題を解説。米市場へのアクセス維持と中国への依存回避という板挟みのなか、CUSMA交渉でカナダが直面する主権と強靭な戦略的バランスの必要性に迫る論評
中国が北極圏での存在感を拡大している。北方海航路の利用や軍民両用の研究施設を通じて地政学的影響力を高める北京に対し、民主主義諸国が「第二の南シナ海」化を防ぐため警戒と規制を強める動きを論評する
中国経済は消費の低迷や不動産危機、投資減少により厳しい現状に直面しています。唯一の支えである輸出も世界的な反発に晒されており、今後の成長持続には不透明感が漂う背景と現状を解説します