中谷元防衛相、2015年当時、米ニューヨークで開かれた日米安全安全保障協議委員会の会議で発言(Andrew Burton/Getty Images)

日本とフィリピン防衛協力 新たな段階へ 装備品輸出に向けハイレベル協議枠組みを設置

中谷元防衛相は24日、フィリピンの首都マニラでテオドロ国防相と会談し、防衛装備品の輸出拡大に向けて両国の防衛当局間でハイレベルの協議枠組みを設置することで合意した。この動きは、南シナ海での中国の威圧的行動を念頭に置いたものであり、フィリピン軍の能力向上を図る狙いがある。

会談後の共同記者発表で中谷防衛相は「安全保障環境が厳しさを増す中、防衛面での協力をさらなる高みに引き上げる必要がある」と述べ、防衛装備や技術協力、部隊間の運用、人的交流の3分野で「両国の連携をスピード感を持って深めることで一致した」と明らかにした。

具体的な合意事項として、自衛隊とフィリピン軍の連携強化のため、部隊運用担当者間の「戦略的対話」を立ち上げることが決定された。また、両国は安全保障に関する機密情報の交換の在り方についても協議を開始することで合意した。

▶ 続きを読む
関連記事
中国が東アジア海域で海軍と海警局の船100隻以上を展開した。 木原稔官房長官は、中国の軍事動向には「平素から重 […]
広島出身の石橋議員は、平和維持には抑止が不可欠とし、「核兵器の有無とその世界が平和であることとは切り離して考えるべき問題だ」「力による現状変更を思いとどまらせる抑止が不可欠だ」とし政府に対しNPT体制の維持と現実的な核軍縮努力を並行して進めるよう求めた
与那国島と台湾の間の空域を推定中国無人機が往復飛行し、空自戦闘機が緊急発進した。繰り返される無人機活動は、日本の防空態勢と台湾周辺の緊張の高まりを浮き彫りにしている
米国務省ピゴット首席副報道官がXで「尖閣諸島を含む日本の防衛へのコミットメントは揺るぎない」と投稿。外務省が即座に感謝を返し、日米同盟の結束を強調
高市首相の台湾有事発言を巡り、中国共産党政権は、尖閣への圧力と並行し、日本への留学・渡航自粛を警告。経済・軍事両面で圧力をかけている。日本政府は発言撤回を拒否し、冷静な対応を求めている。