中国資金の海外流出が加速 一四半期で2500億ドルが国外に

現在の状況に対する懸念が高まる中、中国人はさまざまな手段を用いて資金を国外に移している。これは、中国共産党(中共)がイデオロギーによる統治を、いままで強調した結果と分析されている。

中共は外貨管理を行っており、個人が年間に両替できる外貨の上限は5万ドル(約760万円)だが、ますます多くの中国人が、暗号通貨やペーパーカンパニーの設立などを通じて、大量の資金を国外に移転させることを選んでいる。

最近のウォール・ストリート・ジャーナルの報道によれば、6月末までの四半期において、中共の監視を回避して海外に移転された資産は2540億ドル(約39兆円)に達し、この数字は過去10年間に中国から逃れた資金の総額を上回っている。2015年から2016年にかけては、不動産市場の低迷により資本流出の波があったので、実際の金額はさらに高くなる可能性がある。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の第三四半期経済データが低迷を示し、2024年のGDP成長目標5%達成が困難であることが明らかになった。インフレ率低下と消費者物価指数の僅かな上昇が経済の減速を示している。金融危機、失業率の高さ、過剰生産によるダンピング紛いの輸出増、腐敗にまみれた官僚主義、独裁と専制で、自由も希望もない社会に活力など生まれない。待っているのは滅亡への序曲だ。
中国各地で実店舗の閉鎖が相次ぎ、消費意欲の低下が顕著。観光業も不振で、物価上昇と収入減少に苦しむ市民が増加。大都市では若者のホームレス化も目立ち、経済の低迷が社会問題化している
『国家はなぜ衰退するのか』は、国の豊かさや市民の自由がなぜ異なるのかを解析する。制度が繁栄か衰退かを左右すると述べ、豊かな社会の永続性や文化、気候の影響を考察し、アメリカとメキシコの例を用いて説明しています。
中国共産党が財政難に直面し、「腐敗官僚経済」という現象が浮上。汚職官僚からの資金回収を通じて財政問題の解決を図る。必要に応じた逮捕や面談による金銭要求など、独特の手法が用いられている。 R