写真はサーバーのイメージ図 (Photo by Dean Mouhtaropoulos/Getty Images)

中国海外警察が新しい展開へ 拠点を定めない「オンライン警察署」へシフトか

中国政府が世界各地に開設している「海外警察署」は、中国共産党に反対する在外の反体制活動家や異見人士の行動を追跡し、その情報収集や脅迫などの妨害工作、さらにはターゲットの人物を秘密裏に捕捉する「越境逮捕」などを任務とする、中国の特務機関である。

こうした中国の海外警察(署)は、当該国の法律を完全に無視した「非公式の警察署」であるため、各国の反発を招いている。米国では今年4月、中国海外警察を運営していた疑いで中国系米国人の男2人が逮捕されており、英国でも6月に英国内での「非公式の警察署」の完全閉鎖を中国側に要求している。

近年、各国が取り締まりに乗り出したため、大打撃を受けた中国の「海外警察署」は、いま新たな展開を見せていることがわかった。明確な拠点を必要としない「オンライン上での警察署」を、海外に設立する方向へシフトをしているという。

▶ 続きを読む
関連記事
宏福苑火災の発生後、警報システムや工事監督の在り方を問う声が強まっている。しかし、独立調査を求めた学生の拘束や大学内掲示の封鎖など、市民社会の活動に対する制限も目立ち始めた。火災対応を通じて、香港の統治や言論環境に変化が見られる
中共外交部の報道官が数日間にわたり、サンフランシスコ平和条約(1951年)の合法性を否定し、国際法上の効力を持つのはカイロ宣言とポツダム宣言であると強調したことが、国際社会や法学界で議論を呼んでいる。日中間で「台湾有事」をめぐる外交的緊張が高まるなか、事態は新たな局面に入った
物議を醸している英ロンドンにある中共の「メガ大使館」計画が、3度目の延期となった。イギリス政府は12月2日、この計画の審査期限を来年1月20日まで延長すると発表し、国家安全保障上の懸念が一段と高まっていることを理由に挙げた
浜崎あゆみの上海での公演がキャンセルされた後の行動に称賛が集まっている。中共政府の常軌を逸した日本への外交攻撃に巻き込まれたが、今回のトラブルはかえってチャンスを広げる結果となるかもしれない。
米下院が社会主義体制の弊害を非難する中、中国共産党からの離脱「三退」は4億5500万人を突破。宗教弾圧や権力集中への国際的懸念が強まる一方、中国社会では静かな体制離れが広がっている