2026年7月17日、中国AIスタートアップの月の暗面(Moonshot)が大規模言語モデル「Kimi K3」を発表した。一部ユーザーのテストでは「私はClaudeであり、Kimiではない」と回答したことが確認され、中国製AIモデルは再び「蒸留」疑惑に直面している。写真は7月18日、上海で開催された世界人工知能大会(WAIC)における「Kimi K3」モデルの展示ブース(HECTOR RETAMAL/AFP via Getty Images)

中国AI「Kimi K3」が習近平への評価や天安門事件の話題への回答を拒否

中国の人工知能(AI)スタートアップ、「月之暗面(Moonshot)」は先ごろ、次世代大規模モデル「Kimi K3」を発表した。現時点で世界最大規模のオープンソースモデルをうたい、性能は米国の最先端システムに匹敵するという。しかし、中国製AIは政治的に敏感な問題を一律に回避する傾向が指摘されており、新たに発表されたKimi K3も同様に、中国共産党(中共)党首の習近平や六四天安門事件について言及を避けることが分かった。

7月21日、人権団体「中国人権」がX(旧ツイッター)のアカウントで、一般向け製品において「習近平をどう評価するか」「中国共産党をどう評価するか」「1989年6月4日に中国で何が起きたか」と質問したところ、Kimiは一律に「お客様、こんにちは。話題を変えてまたお話ししましょう」と回答を避けたと投稿した。一方、「トランプ氏をどう評価するか」という質問には、詳細な回答を直接示したという。

投稿は、一国の最も強力なAIが自国の歴史や指導者について語ることすらできないのであれば、いわゆる「オープンソース」や「先進性」も、検閲によって引かれた一線の手前で止まってしまうと指摘した。

▶ 続きを読む
関連記事
カナダの著名な国際人権弁護士で、ノーベル平和賞にノミネートされたデービッド・マタス氏は、大規模な残虐行為はあまりに日常とかけ離れているため、人々に信じてもらいにくいと指摘した。臓器収奪を阻止しなければ、人類全体への脅威になると警告した
中国ではEVの使用済み電池の発生量が、2030年に年間100万トンを超えると予測されている。しかし、こうした電池の処理について、中国では現在も健全かつ安全な回収・処理ルートが整備されていない
北京のスシローで、男児が客席で用を足し、母親が飲料カップで受ける動画が拡散
ネパール大洪水の被害を拡大させたのは気候変動ではなく、それを恐れるあまり地質学的に脆い渓谷へダムや作業員を過密に投入した性急な再エネ開発だった。気候対策の暴走が生んだ人災の側面を鋭く告発する論評
チベットで発生した大規模な土石流で多数の死者と行方不明者が出ている。法学者の袁紅氷氏は、中共による「略奪的な資源開発」がチベットの生態環境や災害リスクを悪化させていると批判