防衛省 認知戦を安全保障上の重要課題に 戦略的コミュニケーション強化へ
SNSやAI技術の発達により、武力だけでなく人々の認識や心理に影響を与える「認知戦」が、安全保障上の重大な課題となっている。防衛省が令和8年6月に資料を公表し、その中では、認知戦に対する危機感と、これを踏まえた戦略的な情報発信のあり方が示された。
防衛省は、ロシアによるウクライナ侵略を認知戦の典型的な事例として挙げている。ロシアは、西側メディアを模したなりすましサイトや偽のSNSアカウントを用い、「ウクライナ人が自国の都市を砲撃している」「NATOはウクライナを見捨てる」といった捏造記事を拡散した。また、ゼレンスキー大統領が降伏を呼びかける精巧なディープフェイク動画を流布し、一時的な混乱と不信感をあおった。
そうした認知戦に対し、ウクライナ側も戦略的な発信で対抗。政府公式アカウントを通じてリアルタイムの情報提供を行ったほか、広告代理店と協力し、国民の勇敢さをたたえるブランド戦略を展開した。さらに、偽情報の監視などを担う「戦略的コミュニケーション・情報安全保障センター(SPRAVDI)」を設立し、偽情報対策を進めた。
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