高市早苗首相 (Getty Images)

殺傷能力ある武器の輸出可能に 政府が防衛装備移転3原則を改定

政府は4月21日午前の閣議と国家安全保障会議(NSC)で、防衛装備移転三原則と運用指針を改定した。これにより、これまで厳しく制限されてきた殺傷能力を有する装備品についても、一定の条件下で輸出を可能とする方向へと大きく舵を切る。

現行制度では、防衛装備移転三原則の下、装備品の輸出は主に「救難」「輸送」「警戒監視」「掃海」「民生支援」の5類型に限定され、実質的に殺傷能力を持つ完成品の輸出は認めてこなかった。今回の改定では、この枠組み自体を廃止し、個別案件ごとに厳格な審査を行う仕組みに移行する。

同盟国・同志国との連携を深め、有事の際の「継戦能力」向上を図るのが狙いだ。殺傷・破壊能力で装備品を「武器」と「非武器」に分類し、「武器」の輸出可否をNSCが判断する。「非武器」については輸出先の制約は設けない。

▶ 続きを読む
関連記事
日米韓は9月、東シナ海などで共同訓練「フリーダム・エッジ26」を実施する。中国軍機、ロシア軍艦艇、北朝鮮の弾道ミサイルが相次ぐ中、情報共有と即応態勢の強化を図る
海自イージス艦「ちょうかい」が、トマホーク実射試験と米国での改修・訓練を終え、8月30日に佐世保へ帰港予定。海自初の発射能力保有艦として、反撃能力整備が具体的段階に入る
中露の緊密な連携がもたらす地政学的危機と、日本の新インテリジェンス体制『国家情報局(NIB)』の脆弱性を冷徹に解剖。民間企業に忍び寄る技術強奪や認知戦の脅威に対抗する、ビジネス防諜のあり方を提言
8月15~20日にかけ、ロシア艦艇が宗谷・対馬海峡を航行し、中国軍機は東シナ海で飛行。北朝鮮も弾道ミサイルを発射した。日本周辺の複数海空域で緊張が続く
日豪両防衛相は、長射程ミサイルの発射試験で協力する方針を確認した。国内で十分な試験空間を確保しにくい日本は、豪州の広大な試験場を活用し、反撃能力の実効性向上を目指す